東京交響楽団 第27新潟定期演奏会
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2004年7月24日 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:アンドレイ・ボレイコ
ヴァイオリン:神尾真由子
 
リャードフ:3つのロシア民話

「魔法にかけられた湖」、「バーバ・ヤガ」、「キキモラ」

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調 作品63

(休憩20分)

チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36

(アンコール)
ドヴォルザーク:スラブ舞曲

 
 
 

 東響定期は日曜日夕方と思いきや、今回は土曜日です。仕事を終え所用をすましてホールへ赴きました。

 客の入りはいつもより若干多い印象。開演前に、東響団員より先の新潟豪雨災害への義援金がが贈られたとのアナウンスがあり、拍手が沸きました。今回のコンマスはニキテインさん。ボレイコに関しては何の予備知識もありません。

 最初はリャードフ。3つの曲からなりますが、プログラムの曲順とは変更されて演奏。1曲目はなかなかいい曲だなあと感じ、東響の演奏もしっとりと美しかったのですが、2曲目以降は曲にも演奏にもなじめず退屈してしまいました。

 そして、神尾さんを迎えてのプロコフィエフの2番。この協奏曲は聴く機会がほとんどないですが、第12回東響新潟定期で、二村英仁さんの独奏、スザンナ・マルッキの指揮で演奏されていました。当時の記憶は薄れ、どんな曲か忘れてしまったのですが、今年18歳の神尾さんが、どんな演奏を披露してくれるものかと大いに楽しみにしていました。
 パステルカラーのドレス姿の神尾さんが登場。プログラムの写真ではちょっとアイドルチックに写っていましたが、実際は長い黒髪がきれいな素朴な親しみやすいお嬢さんでした。私の娘と年はいくらも違わないです。
 演奏は期待に違わず、大物の片鱗を伺わせるもの。しかし、曲自身に魅力を感じないですし、やっぱり退屈してしまいました。でも、この若さで、これだけの演奏を聴かせるとはたいしたものと感嘆しました。終始うつむいて演奏するので顔がなかなか見えないですし、余裕が感じられなかったのは残念でしたが、次代を担う逸材には違いないです。

 後半はチャイコフスキー。早めのテンポでの演奏。私の中でこれまで作り上げられた演奏像とは全く異質な演奏でした。アンサンブルの乱れ、管楽器の力なさなど、いつもの東響とは異なるアレッ?というような演奏。正直言ってメチャメチャな演奏に聞こえました。これはやはり指揮者のせいなんでしょうね。

 東響定期も回を重ねてくると、当たりはずれがあって、こんな日があっても仕方ないのだろうと思います。今回はまさにはずれの日。次回に期待しましょう。
 

(客席:2階Cブロック*−*)