東京交響楽団 第15回新潟定期演奏会
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2002年3月31日 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:秋山和慶
ヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ
 
ハイドン:交響曲第88番ト長調「V字」

ウォルトン:パルティータ

(休憩)

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61

        Vn:オーギュスタン・デュメイ

 
 
 

 実に久し振りのコンサートです。白山公園の桜のつぼみもふくらみ、いよいよ開花。心もワクワクのはずですが、いろいろあって、心は沈んでいます。音楽を聴く精神状態でもないのですが、気晴らしにとコンサートに臨みました。
 6階の食堂で軽食を摂りましたが、ここのメニューは毎度ながら値段ほどの内容でなく貧弱。虚しい気持ちで会場に行くと、例によって、ホワイエでポジティブオルガンのウエイティングコンサートをやっていました。今日で専属オルガニストの吉田恵あんも最後です。ちょっと寂しい気分になりました。

 さて、会場は3階席に空席がかなり目立ちますが、S席エリアは満席。定期会員以外の一般客は少なそうです。渋い演目ばかりですから仕方ないかな。

 1曲目は小規模な編成でハイドン。こういう刺激の少ない音楽は苦手であり、自らは聴く気はしないのですが、何とか眠くならずに聴けました。2曲目はフル編成となり、曲はよく分からないですが、色彩豊かな音響を楽しむことができました。

 後半はベートーベンの協奏曲。デュメイは長身で見栄えがしますが、演奏は機械的に感じました。自分の出番じゃないときに客席に背を向け、オケのパートを弾いたりしています。こんな人これまでに見たことがありません。時に足を踏みならしたりするものの情熱を感じません。オケも今ひとつ噛み合わず音楽が流れません。残念ながら感銘を受けることはなかったです。

 帰りを急ぐのか、アンコールもなく、カーテンコールも短めにオケは退場してしまいました。総じて、物足りなさだけが残る演奏会でした。いつもすばらしい演奏を聴かせてくれる東響なのになあ・・。全く気晴らしにもならず、空しさだけを胸に柏崎への国道を車を進めました。
 

(客席:2階Cブロック右)