高瀬の柳を寫さうと思つて宿を出た。 来て見ると、柳はみんな切られてあつた。そしてそこには電車の線路が二本増して居つた。 繪の具箱が重かつた―皮相の文明は自然を破壊す―と云つた様な痛切な感じは別に起らなかつた。(三月八日京都にて)
渡辺与平