8:50
手術後の診察日です。9時前というのに大勢の患者さんたちが診察を待っておりすでに廊下まであふれています。看護婦さんの話によると、本日は佐原先生が休診のため奥田先生が初診と再診をされるということで、待ち時間が長くなるのは必至だ。ここに来ると、売店に新聞を買いに行くことを自然と覚えてしまったようです。
10:45
気がつくと肛門科の待合室は診察を待つ患者さんたちで人口密度は高い。2時間近く待って名前が呼ばれて、中待ち合い室へ。奥田先生の声が各診察室から忙しく時間差で聴こえて、今日はやはり一人で診察されておられるのでしょう。
11:05
5番の診察室に呼ばれて、診察台に横になって奥田先生を待つあいだ隣の診察室から先生と患者さんとの会話が自然に耳に入ってきます。私と同じ痔瘻のようで、手術、入院を行っての治療を先生から勧められている様子が伝わってきますが、会話の様子で患者さんが緊張し、不安を感じている気配を十分に感じます。初診のときの自分もそうであったので隣の患者さんの心境は痛いほどわかります。
「頑張って、奥田先生にすべてを任せて手術を受けて治療して下さい」
とエールを送りたい衝動にかられ、ついからだが診察台から起き上がって腰にかけられたタオルを看護婦さんのまえに落としそうになってしまった。
「退院後のぐあいはいかがですか」
と奥田先生が診察室に入ってきて、経過の具合を訪ねながら手術後の患部の診察を始めてくれました。
「大丈夫です。経過はいいですよ。内服の薬は終わりにして軟膏を出しますので排便後と寝る前に使用してください。出血と腫れはまだ続きますが、しだいに回復していくのであまり神経質になる必要はありません。おしりは清潔に保ち、激しい運動とお酒はもう少し控えてください」
と笑顔で話してくれた奥田先生、ほんとうにありがとうございました。今日からは、強力ポステリン軟膏(外用薬)を排便後と就寝前に塗布し、2週間後に再度診察を受けることになりました。帰宅後に痔瘻では禁物とされている下痢になり、不安です。もともと胃腸が弱いうえに、手術後は排便時の負担を軽くするために緩下剤を服用していたが下痢にはならず、そのことがかえって不安をあおる。痔瘻の手術後は下痢は禁物のために、奥田先生にメールで症状を伝え夕食後から整腸剤(市販品)を食後に服用する。以後毎食後に服用。
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