危険物施設における「予防規程」のまとめ
〜作成義務のある施設、認可の手続き、記載内容〜
🔰 予防規程(よぼうきてい)とは?
火災などの災害を未然に防止(予防)するため、一定規模以上の危険物施設のオーナーが**自ら作成する「我が社専用の安全マニュアル(自主保安体制ルール)」**のことです。
法律で決められた一律のルールだけでなく、その施設の実態に合わせた具体的なルール(作業手順、点検、火気使用の制限、避難訓練など)を定めます。
🗺️ 予防規程の作成から運用までの流れ
✍️
予防規程の作成
施設のオーナー(所有者等)が自ら中身を書き上げる。
🏛️
市町村長等の「認可」
使用を始める【前】に役所に提出し、同意(認可)をもらう。
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厳守の義務
オーナーも従業員も、全員がこのマニュアルを絶対に守る。
📊 予防規程を作らなければならない施設(最重要)
危険物の取扱量(指定数量の倍数)によって、作成義務の有無が厳密に決まっています。
| 製造所等の区分 |
作成義務が生じる基準(指定数量の倍数) |
ポイント |
| 製造所 |
10倍以上 |
基本のセット。**「製造所・一般取扱所は10倍以上」** |
| 一般取扱所 |
10倍以上 |
| 屋内貯蔵所 |
150倍以上 |
家(屋内)の中で保管するので、少し基準が緩め(150倍)。 |
| 屋外貯蔵所 |
100倍以上 |
外(屋外)に置くので、屋内よりは厳しい(100倍)。 |
| 屋外タンク貯蔵所 |
200倍以上 |
巨大なタンク。200倍以上で義務化。 |
| 給油取扱所 |
すべて(倍数に関係なく必須) |
ガソリンスタンドのこと。**一般の人が出入りするため、量に関わらず絶対必要**。 |
| 移送取扱所 |
すべて(倍数に関係なく必須) |
パイプラインのこと。街中を通るため、量に関わらず絶対必要。 |
その他の施設 (地下タンク、移動タンクなど) |
作成義務なし |
タンクローリー(移動タンク)や、小規模な屋内タンク等には予防規程の義務はありません。 |
📝 予防規程に書き込む主な項目(中身)
| ジャンル |
具体的な記載内容の例 |
| 安全管理体制 |
危険物保安監督者、施設保安員などの職務・組織に関すること。 |
| 現場の作業ルール |
危険物の取り扱い作業(安全運転、充填、点検など)の安全基準。 |
| 施設のメンテナンス |
製造所等の構造や設備の安全点検(定期点検など)に関すること。 |
| 緊急時の対策 |
火災や地震が発生したときの**消火活動、通報連絡、避難訓練**に関すること。 |
| その他 |
従業員に対する**保安教育(安全教育)**の実施に関すること。 |
🎯 再確認のポイント
- 手続きは「届出」ではなく市町村長等の「認可」: 予防規程の作成・変更は、ただ書類を出して報告する(届出)だけではダメです。役所から内容を審査してもらい許可を得る**「認可(にんか)」**が必要です。
- タイミングは「あらかじめ(事前に)」: 作成したときも、中身を書き換えた(変更)ときも、必ず**「あらかじめ(実施する前)」**に認可を受ける必要があります。
- 「給油」と「移送」は無条件で必須!: ガソリンスタンド(給油)とパイプライン(移送)は、危険物の量(倍数)に関係なく、**設置した時点で必ず予防規程を作らなければなりません。
- 守る義務があるのは「全員」: 予防規程は、施設のオーナー(所有者等)だけでなく、そこで実際に働く**従業員(危険物取扱者も、無資格の作業員もすべて)に遵守義務**があります。
- 変更命令権: 市町村長等は、火災予防のために必要があると認めるときは、オーナーに対して「予防規程を変更しなさい」と**変更を命じることができます。**