⚠️ 「すべてに共通する基本4原則」
※電気の不良導体(静電気を溜めやすい)が多く、発生した蒸気は基本的には目に見えません。
📝 もう少し詳しく
蒸気が空気より重いという性質は、火災や漏洩事故の際に「なぜ低い場所の換気が重要か」を理解する鍵になります。蒸気は床付近に溜まりやすく、目に見えないまま静電気の火花などで引火する危険があるため、取扱所の換気設備は床面付近の低い位置に排気口を設けるのが基本です。
また、比重が1より小さく水に浮く性質があるため、火災時に水だけをかけると油が水面に広がって燃焼範囲がかえって拡大してしまいます。そのため第4類の消火には、油の表面を泡や粉末で覆って酸素を遮断する「窒息消火」が中心となり、棒状注水は原則として使いません。
📝 もう少し詳しく
特殊引火物は第4類の中で最も危険性が高いグループで、指定数量もわずか50Lと最少です。「引火点-20℃以下」「発火点100℃以下」のどちらか一方を満たせば該当するため、常温はもちろん冬場でも引火・発火の危険があります。
ジエチルエーテルは吸入すると麻酔作用があり、頭痛やめまいを起こすことがあります。長期間保存すると空気中の酸素と反応して爆発性の過酸化物ができるため、容器には少し隙間(空間)を残して保存し、密栓しすぎないことが重要です。過酸化物の有無はヨウ化カリウムでんぷん紙などで確認できます。
二硫化炭素は発火点90℃と極めて低く、燃焼すると有毒な二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を発生します。比重が約1.3で水より重いため、他の第4類危険物とは逆に「水中貯蔵」という特殊な方法が取られる点を覚えておきましょう。
📝 もう少し詳しく
ガソリンは自動車用・工業用として広く使われ、静電気による引火事故が最も多い危険物の一つです。給油時には容器や配管を接地(アース)する、給油前に金属部分に触れて体に溜まった静電気を放電するといった対策が取られます。識別のためオレンジ色などに着色されているのも特徴です。
ベンゼンは発がん性が指摘される有毒物質で、融点が5.5℃と高いため、寒い時期には固まってしまうことがあります。トルエンはベンゼンより毒性が低く、塗料や接着剤の溶剤として使われます。
水溶性グループのアセトンは揮発性が高く引火点も低いため、密栓した容器で保管し、火気厳禁を徹底する必要があります。同じく水溶性のピリジンは特有の不快な臭いを持ちます。
📝 もう少し詳しく
アルコール類は「炭素数1〜3の飽和1価アルコール」に限定される区分で、炭素数4以上のブタノールなどは第2石油類に分類される点が試験でも狙われやすいポイントです。
メタノールは体内でギ酸やホルムアルデヒドに分解され、失明や死亡につながることもある劇物です。燃焼時の炎はほとんど輝きがなく、明るい屋外などでは炎が見えにくいため、火災に気づかず被害が拡大する危険があります。
「アルコール分60wt%以上」という基準は消毒用エタノールのような変性アルコールにも適用され、これを下回る濃度の水溶液は水溶性液体として扱われ、引火点が上昇するなど性質が変わってきます。
📝 もう少し詳しく
灯油・軽油は引火点が常温より高いため、液体そのものに火を近づけても直接は燃えにくいものの、霧状(ミスト状)にする、または布などの芯に染み込ませることで表面積が大きく増え、常温でも引火する危険が生じます。ストーブへの給油時にこぼれた灯油が布に染み込んだ状態は特に注意が必要です。
酢酸(氷酢酸)は融点17℃と比較的高く、冬場の室温では凍結・結晶化することがあり、純度が高いものほど凍りやすくなります。腐食性が強く、皮膚に触れると薬傷を起こす点も覚えておきましょう。
📝 もう少し詳しく
重油は粘度が高く常温での引火危険は低いものの、いったん燃え出すと液温が非常に高くなるため、水をかけて冷やす消火はほぼ効果がなく、泡消火剤で表面を覆って窒息させる方法が中心になります。
エチレングリコールとグリセリンは、「第4類は水に浮いて水に溶けない」という共通原則に対する重要な例外物質です。どちらも比重が1より大きく水に沈み、かつ水とよく混ざり合います。エチレングリコールは自動車の不凍液(LLC)として、グリセリンは医薬品・化粧品・食品添加物として広く利用されています。
📝 もう少し詳しく
ギヤー油・シリンダー油・潤滑油などは粘度が高く蒸発しにくいため、第4類の中でも常温での火災危険性が最も低い部類に入ります。そのため指定数量も6,000Lと大きく設定されており、少量の取り扱いでは規制の対象になりにくいという特徴があります。可塑剤(DOPなど)もこの区分に含まれます。
📝 もう少し詳しく
動植物油類は「ヨウ素価」(油脂100gに吸収されるヨウ素のグラム数で、不飽和度を示す指標)によって、乾性油・半乾性油・不乾性油の3つに分類されます。
| 分類 | ヨウ素価 | 代表例 | 自然発火の危険 |
|---|---|---|---|
| 乾性油 | 130以上 | アマニ油、キリ油 | 高い |
| 半乾性油 | 100〜130 | ナタネ油、ゴマ油 | やや低い |
| 不乾性油 | 100以下 | ヤシ油、オリーブ油、ヒマシ油 | ほぼなし |
乾性油を布や紙にしみ込ませて放置すると、油中の不飽和脂肪酸が空気中の酸素と反応(酸化)し、そのときに生じる酸化熱が発散されずに蓄積されることで温度が上昇し、最終的に自然発火に至ります。これは第4類の中でも唯一「自然発火」が問題になる区分で、乙4試験でも頻出のポイントです。対策としては、使用済みの布などを密閉容器に入れる、または水に浸して酸化を防ぐといった方法が有効です。
| 品名区分 | 引火点の定義 | 指定数量(非水溶性) | 指定数量(水溶性) | 水に沈む例外物質(比重>1) |
|---|---|---|---|---|
| 特殊引火物 | -20℃以下 または 発火点100℃以下 | 50 L (区分なし) | 二硫化炭素 | |
| 第1石油類 | 21℃未満 | 200 L | 400 L | ベンゼン(融点以下時) |
| アルコール類 | (炭素数1〜3) | 400 L | なし(水と混ざる) | |
| 第2石油類 | 21℃以上 70℃未満 | 1,000 L | 2,000 L | クロロベンゼン |
| 第3石油類 | 70℃以上 200℃未満 | 2,000 L | 4,000 L | エチレングリコール、グリセリン |
| 第4石油類 | 200℃以上 250℃未満 | 6,000 L | 一部の潤滑油など | |
| 動植物油類 | 250℃未満 | 10,000 L (最大) | なし(水に浮く) | |