消防法における危険物の定義と分類

〜「法的な定義」と「第1類〜第6類の性質」を整理します〜

📜 消防法上の「危険物」の定義

消防法における危険物は、一般的な「あぶない物質」という意味ではありません。法律(消防法第2条第7項)で以下のように厳密に定義されています。
危険物とは、別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。
🗺️ 危険物(第1類〜第6類)の全体マップ
🔵 他の物質を酸化させるグループ(不燃性)

自身は燃えないが、酸素をたくさん含んでおり、周囲の可燃物を猛烈に燃え上がらせる性質です。
【第1類(固体)】・【第6類(液体)】

🔴 自身が燃えるグループ(可燃性)

火を近づけると燃える、あるいは自ら熱を出して発火する物質です(第3類は一部例外あり)。
【第2類】・【第3類】・【第4類】・【第5類】

第1類 酸化性固体
性質:不燃性(固体)
▶ 例:塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウム
🧯 冷却消火(大量の水)が基本
第2類 可燃性固体
性質:可燃性(固体)
▶ 例:硫黄、赤リン、鉄粉、マグネシウム
🧯 水・注水(※金属粉等は水厳禁!)
第3類 自然発火性&禁水性
性質:自発・禁水(固体/液体)
▶ 例:カリウム、ナトリウム、黄リン
🧯 窒息消火(乾燥砂など・水絶対厳禁)
第4類 引火性液体
性質:引火性(液体)
▶ 例:ガソリン、灯油、軽油、アルコール
🧯 窒息消火(泡・二酸化炭素・水厳禁)
第5類 自己反応性物質
性質:爆発性(固体/液体)
▶ 例:ニトログリセリン、TNT、ニトロセルロース
🧯 内部に酸素を含むため窒息不可・大量注水
第6類 酸化性液体
性質:不燃性(液体)
▶ 例:過酸化水素、硝酸、過塩素酸
🧯 注水消火、薬剤による中和

📊 各類の「状態(固体・液体)」対比表

以下の組み合わせを確認しましょう。

状態 該当する類の分類 要点
すべて【固体】 第1類(酸化性固体)、第2類(可燃性固体) 1類と2類は名前に「固体」と入っている。
すべて【液体】 第4類(引火性液体)、第6類(酸化性液体) 4類と6類は名前に「液体」と入っている。
【固体】と【液体】が混在 第3類、第5類 奇数の3類と5類は、両方の状態の物質が存在する。

なお、第4類(引火性液体)はガソリンや灯油、軽油など、私たちの生活やものづくりの現場で日常的に扱われる物質を多く含む分類です。取り扱う機会が多い分、性質や消火方法を正しく理解しておくことが特に重要になります。

🎯 学びのポイント