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新潟市は東京交響楽団の準フランチャイズになっている関係か、他の在京オケの公演を聴く機会が少ないのが残念です。
今回の新日本フィルの演奏会は2022年9月以来、4年ぶりになります。前回は井上道義さんの指揮でしたが、今回は佐渡裕さんが指揮をします。
私が佐渡さんの指揮での演奏を聴いたのは、2000年7月の読売日本交響楽団との演奏会が最初でした。以後ベルリンドイツ交響楽団や兵庫県立芸樹文化センターなどとの演奏会を聴いていますが、一番多いのはシエナウインドオーケストラです。
最近では2023年11月のシエナ・ウインド・オーケストラの演奏会を聴いていますが、通常のオーケストラ公演としては、2018年5月のトーンキュンストラー管弦楽団との演奏会以来になります。
今回の演目は、三浦文彰さんと共演するブラームスのヴァイオリン協奏曲とブラームスの交響曲第1番というオールブラームスプログラムです。このプログラムとともに3回目の全国ツアーを行いますが、新潟はツアーの最初の公演地となりました。明日は宇都宮で、その後も、大阪、福岡、周南、熊本、水戸、名古屋、駒ケ根と6月7日まで全国を回ります。
ヴァイオリンで共演する三浦さんの演奏を聴くのは、2025年10月のARKソロイスツの公演以来ですが、ソリストとしては、2022年3月の東京フィルとのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲以来です。
ということで、楽しみな公演ではあったのですが、チケットの料金が高額であり、1階全席と2階正面前方はSS席に設定され、通常オーケストラ公演ではあり得ない座席配分で音楽仲間の間では大変不評でした。せめてもの抵抗として、SS席のすぐ後方のS席を購入して今日の日を待ちました。
今週は前半は晴れて初夏のような暑い日が続きましたが、その後天候が崩れて風雨が強くなり、3月並みに気温が下がって肌寒さを感じました。
今日は天候が回復し、昨日の荒天が嘘のように過ごしやすい陽気になりました。午前中はネット参加での仕事がありましたが、その仕事を終えて家事をこなし、ゴミ出しをして家を出ました。
今日は15時開演でしたので、時間に余裕を持って出かけることができました。白山公園駐車場に車をとめて、上古町を歩き、なじみの食堂で極上の冷やし中華をいただき、りゅーとぴあへと向かいました。
時間がありましたので、やすらぎ堤を散策し、雄大な信濃川の流れを眺め、爽やかな風に吹かれてリフレッシュしました。
りゅーとぴあに戻りますと既に開場が進んでいましたので、私も列に並んで入場し、席に着いてこの原稿を書きながら開演を待ちました。私の席は2階正面のSS席のすぐ後ろのS席です。
前記しましたように、1階席はすべてSS席という通常では考えられないチケット販売をして、客の入りはどうなんだろうと勝手に心配しましたが、1階の前外側の通常ならA席やB席相当の場所にもたくさんの客が入っており、主催者のTeNYの販売戦略は奏功したようですね。
こんなことを書いているうちに開演時間が近付いて、客席は埋まってきました。私が心配することもなく、かなりの盛況となり何よりでした。
開演時間となり、佐渡さんが登場してプレトークがあり、今回は3回目の全国ツアーで、新潟は最初であること、新潟には何度も来ているけれど新日本フィルとは初めてであることなどを話され、今回演奏するブラームスのヴァイオリン協奏曲や交響曲第1番についての解説がありました。
佐渡さんが退場して、拍手の中に団員が入場しました。全員揃うまで起立して待ち、最後にコンマスの崔さんが入場して大きな拍手が贈られて、チューニングとなりました。弦は通常の配置の12型で、12-10-8-6-5
でした。
三浦さんと佐渡さんが登場して、ブラームスのヴァイオリン協奏曲で開演しました。チェロとヴィオラの合奏で始まり、オケの全奏となり、この長い序奏の後にヴァイオリン独奏が加わって演奏が展開しました。
ロマンチックな音楽世界が眼前に広がり、柔らかな音楽にうっとりと聴き入りました。中間部は音量豊かに演奏し、そして再びロマチックな世界に戻り、熱を帯びて行きました。長大なカデンツアを朗々と、そして繊細に歌い上げ、穏やかに染み入るようなロマンの中に熱く盛り上がって終わりました。
一部の客から拍手が起こり、第2楽章が始まりました。ヴァイオリン以上の聴かせどころの長大なオーボエソロが木管群とともに美しく演奏され、ヴァイオリンがゆったりと歌いました。しっとりとしたヴァイオリンにうっとりとして、三浦さんの素晴らしさを感じました。
切れ目なく続けての第3楽章は、明るく熱く始まりました。切れが良く熱く燃えるようなオケとともに、力強く、音量豊かなヴァイオリンが輝き、熱量を上げて感動のフィナーレとなりました。
熱い演奏に大きな拍手が贈られ、カーテンコールが繰り返されました。繊細さと力強さをを併せ持ち、風格すら感じさせる三浦さんのヴァイオリンの素晴らしさを再認識しました。そして見事なソロを聴かせてくれたオーボエ奏者には三浦さんに負けないくらいの拍手が贈られました。
ソリストアンコールを期待して拍手を続けましたが、休憩に入ってしまったのは残念でした。でも、機動性に溢れたオケとともに期待に違わぬ演奏を披露してくれた三浦さんの演奏に、大きな満足感をいただきました。
休憩後の後半は、弦が増員されて14型となり、弦5部は 14-12-10-8-7 になりました。佐渡さんが登場して、交響曲第1番の演奏が始まりました。
力強いティンパニとともに、堂々と第1楽章が始まりました。前半にも感じましたが、管楽器の各パートは美しく、弦は潤いに欠けましたが切れが良く、メリハリのあるサウンドが心地良く感じました。躍動感のあるキレキレのブラームスというのも新鮮に感じながら演奏を楽しみ、最後は美しく終わりました。
第2楽章は、ゆったりと弦楽が歌い、オーボエソロがしっとりと響きました。弦楽も管楽器のソロも美しきく、聴かせどころのコンマスのソロも極上の美しさであり、天上にいるかのような音楽を作り出していました。
第3楽章は、一転して少し速めに軽快に音楽が沸き上がるように流れ出ました。躍動感に満ちた音楽に心地良さを感じました。
切れ目なくアタッカで突入した第4楽章は、ゆったりと始まり、弦のピチカートから重厚な音楽が流れ出て、熱くスピードを上げました。
朝日が昇るようにホルンが歌いますが、少し速目に感じました。フルートが歌い、美しい金管のコラールがしっとりと響き渡り、ホルンが美しく歌いました。
低弦のピチカートとともにヴァイオリンが主題を奏で、管が歌って全奏となり、この曲の一番の魅力的な聴かせどころが展開して行きました。
繰り返しの後に、軽快に猛スピードで飛ばし、荒っぽさとは紙一重の躍動感と熱さがみなぎった演奏に心は踊りました。高らかにファンファーレが奏でられ、感動と興奮のフィナーレを迎えました。
血沸き肉踊るブラームスに、佐渡さんの魅力と、それに応えて突き進んだ新日本フィルの素晴らしさを実感し、客席から沸き起こるブラボーとともに、私も力の限りに大きな拍手を贈りました。
アンコールにワルツをしっとりと演奏して、興奮を鎮めてくれて、極上のデザートともに感動の演奏会は終演となりました。
日頃東京交響楽団ばかり聴いていて、それが私にとってのスタンダードとなっていますが、弦楽はしっとりとした艶に欠ける面がありました。管楽器群は美しく、それぞれのソロを引き立てる演奏の妙を感じさせました。佐渡さんの曲作りなのかもしれませんが、切れの良いサウンドは心地良く感じられました。
オールブラームスプログラムでしたが、それぞれに新鮮な感動をいただくことができて良かったです。高額料金や席割りに文句を言ったりしていましたが、料金に見合った感動はいただけたのではないでしょうか。またの来演を期待したいと思います。
ホールを出ますと、ロビーには劇場でのコンサートの開場待ちの人たちがたくさんおられました。外に出ますと、県民会館でも催しがあるらしく、広場にはキッチンカーが出ていて賑わっており、県民会館前や白山公園には若者たちがたくさんいて熱気を感じました。こういう賑わいは良いですね。
(客席:2階C4-11、S席:¥10000) |