「宇宙メダカ」を育てよう ’97

−平成9年5月7日〜 (体験学習:川上小6年1組)−

最終更新日 : 平成9年9月8日


5月7日(水)

 

 折からの暑さで急に産気づいたのか、2匹が次々と卵を産み始めました。いよいよ、待ちに待った産卵の始まりです。私たちだけでなく先生も、急いで写真を撮ったりして大騒ぎ。ところが…わざわざ理科室から水槽を借りてきて隔離していたのに、折からの「知能テスト」を終えてどれどれと覗いてみると、あれまあ、卵はどこにもない! 何と全部(推定7個)母親が食べてしまったのです。いくらそういうこともあると聞いていたとはいえ、あまりの厳しい現実に、みんな愕然としてしまいました。


5月8日(木)

 昨日の失敗でがっかりしていたら、今朝、また2匹が卵をぶら下げて泳いでいるのです。いやあ、びっくり! 何しろ社会科見学旅行に出かけなければならないので、慌ただしく水槽に隔離し、昨日の教訓から理科室より水草をもらって入れておきました。そうして、夕方帰って覗いてみたら、たくさんの卵がついていました。いやあ、よかったよかった!!


5月9日(金)

 

 昨日確保した卵のいくつかが、真っ白くなってきました。先生によると、これは「無精卵(むせいらん)」と言って、このままにしていても孵化しないし、早く取り除かないと他の卵までダメになってしまうそうです。かわいそうだけど、仕方なく取り除きました。


5月15日(木)

 

 よく見ると、卵の中に2つの目が、黒くはっきりと見えるようになってきました。もうすぐ孵化するのでしょうか? 楽しみです!!


5月26日(月)

 

 8日の産卵以来、はや20日近くが経とうとしていたので、何らか原因で死んでしまったのでは?と、とても心配していました(メダカのエサの箱には「10日くらいで孵化する」と書いてあったものですから)。ところが今日、ふと昼休みに覗いてみると、小さな孵ったばかりの稚魚が元気に泳いでいるではありませんか。もちろんみんな大喜びで、卵を入れたシャーレを覗き込んでは、「あっ、また孵ってる」と喜びの声を上げていました。


6月16日(月)

 4匹のメスが、交代で毎朝次々に卵を産むので、稚魚の数もどんどん増えて、軽く30匹をこえました。早く生まれたものは、体長が1センチ以上の大きさに育ってきました。


7月3日(木)

 天気が悪いため、病気がはやってしまい、稚魚たちがだいぶ死んでしまいました。でも、まだまだたくさん元気でいます。大きいものは、1.5センチ以上になっています。


8月21日(木)

 

 暑い毎日ですが、子メダカたちは元気に育っています。今は、親メダカたちに追い回されないように、水そうの中に囲いを作ってその中に入れていますが、そろそろ外に出そうかとも思っています。


その後の「宇宙メダカ」

 ようやく卵からかえって元気に育ち始めた「宇宙メダカ」でしたが、残念ながら寒い熊本の冬をうまく越すことができず、ほとんど死んでしまいました。

 翌平成10年夏には、卒業した先輩たちから受け継いだ5年4組の子どもたちが再起をかけてがんばりましたが、例年にない暑さになかなかうまくいかず、平成11年夏には最後のメダカが死んでしまい、とうとう川上小の「宇宙メダカ」は全滅してしましまいました。教室の小さな水槽は、メダカにとってあまり住みやすい環境ではなかったようです。

 このように、「熊本にも『宇宙メダカ』を広めよう」という夢は叶いませんでしたが、トヨシゲ(大野)さんのおかげで宇宙への夢を広げることができました。トヨシゲさん、本当にありがとうございました!!


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