鶴山さんの「こまちトマト」の様子


7月3日(水)

種まき

 今年初めての種まきをしました。今日は「がんばる根」という種類のトマトを11,000個まき、明日は「桃太郎トマト」を同じ11,000個まきます。これを年に3回やって、合わせて22,000から23,000本の苗を育てます。
「がんばる根」は、原種に近いので病気(青がれ病などの根から入る病気)に強いため、台木(だいぎ:つぎ木の下の方)に使います。また、「桃太郎トマト」は味がよいため、穂木(ほぎ:つぎ木の上の方)に使います。
 1枚のトレイには、128個(縦8個×横16個)の穴があって、これに1つぶずつタネをまいていきます。数が多くて、全部を人の手でやると10時間以上もかかってたいへんなので、機械を使ってまくこともあります。この時は「コート種子」といって、タネのまわりに4ミリから5ミリくらいのコート剤を巻いて、まきやすくしたタネを使います。これだと、3時間くらいで終わってしまいます。


7月23日(火)

接ぎ木 養生庫

 大きくなってきた苗を、つぎ木します。これまでは一本一本を人の手でついでいましたが、今年は初めて機械でやってみることにしました。と言っても、この機械はとても値段が高くて買えないので、仲間の人たちといっしょに借りたものです。
 機械はとても速くて、1時間に1,000本もつぐことができます。人の手だと、100本がやっとです。それに、機械の方が苗がいたみません。
 ついだ苗は、しばらくの間「養生庫(ようじょうこ)」の中に保管します。気温28度、湿度90パーセントのトマトが大好きなかんきょうの中で、いたんだ体をいやすのです。


7月27日(土)

7月27日

 つぎ木した苗が、ハウスに帰ってきました。うまくつがってくれたようなので、一安心です。


8月17日(土)

8月17日 ハウスの様子

 苗が、だいぶ大きくなってきました。ハウスの方では、定植の準備をしています(「マルチ」といって、地面いっぱいにビニールをかけ、苗を植えるところだけに丸い穴をあけます。今の暑い時期は白いビニールを使って、地面の温度が上がりすぎないようにします。もうしばらくたつと黒、寒くなってきたらとう明のビニールを使って、地面の温度をちょうせつします)。うちでは、早場米の「きぬひかり」しか作っていないので、明後日には稲刈りが終わります。いよいよ、本格的なトマトのシーズンの到来です。


8月20日(火)

定植の様子

 大きく育った苗を、ハウスに定植しました。今日は、およそ5,000本の苗を植えました。4人でやったので、5時間くらいで終わりました。


8月31日(土)

8月31日 トマトの花

 このところ天気がよかったので、苗がぐんぐん伸びてきました。支柱を立てて、根元が熱くなりすぎないようにワラでおおってやりました。天井には青い防風ネットをかけて、日差しを5%くらいやわらげています。早いものは、もう花が咲き始めました。2・3日うちに、ホルモン剤を使って着果させようと思っています。


9月7日(土)

マルハナバチの巣箱 マルハナバチが着果させた花

 このごろとてもいそがしいので、着果の手間をはぶくため、「マルハナバチ」を導入しました。このハチはオランダやニュージーランドから輸入されているものです。ミツバチよりもずいぶん安いかわりに、少し気が荒くて、さされると痛いです。
「マルハナバチ」が着果した実には、よく見るとめしべに黒い班点がついています。


9月20日(金)

9月20日の草丈 9月20日の実

 少しずつ朝夕が冷えるようになってきたので、すっぽりとビニルをかぶせました。草丈は、ぐんぐん伸びています。実の方も、大きな実が鈴なりになっています。


10月20日(日)

10月20日の草丈 出荷の様子

 草丈はさらに大きくなって、私の背丈くらいになったので、先を切りつめています(「摘芯」)。その分、実に栄養がいくので、おいしいトマトが次々に実っています。
 収穫したトマトは大切に箱につめて、トラックで福岡市の市場に運び、消費者のみなさんの手元に届きます。


リンク


最終更新日 : 平成8年11月10日