普通に古典的な推理小説のようです。 最初の一章を読みました。 なぞなぞですね。
台詞でインパクトを与える小説。 短編だけに確かに筋は通っている様に見える。
古典的である通り「問題の中に登場しない第三者の関与は、一切ない事が暗黙の前提」となっている。
動機無き第三者の犯行、犯人の失敗、何故か発見されない目撃者。
最初の話で思ったのは、
(え? 犯人の侵入経路は? 逃走ルートは? 争った音や悲鳴は聞こえなかったの?)
と、結構突っ込みどころがある。
けれども、これでいいのだと思う。 突っ込む方が無粋。 なぞなぞなんだから。
読者が筆者と知識比べをしたいとか思いませんし。
「パンはパンでも、食べられないパンは?」
と問われて、
「腐ったパン」
と答えても外れ、不正解なのです。 出題者が決めた答えと一致しないと不正解。 それが「なぞなぞ」であり、本格推理小説です。
答えを複数準備して、回答された方と違う答えを正答と決める。 後出しじゃんけんができないだけ、小説の方がましなぐらい。
さて。 続きを読もう。
最終更新日:2012/05/14