岩室温泉 新潟市岩室健康増進センター よりなれ (新潟市西蒲区) C  (泉質C、浴室C、設備B、眺めB)

新潟市西蒲区石瀬3331-1 TEL:0256-82-5870 営業時間:10:00-20:00 定休日:第2,4水曜(6月・9月は第4水・木曜日)、12/29〜1/3
泉質:含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、52.2℃、非循環(内湯は沸かし湯)
タオル:あり サウナ:なし 露天:あり 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:あり 食堂:なし
http://yorinare.com/

場所:岩室の温泉街から少し高台に登った所にある。温泉街の道路から入る小道がわかりずらい。岩室リハビリテーション病院の向かいに看板が出ているので、そこを山手に入って行く。公園を右手に見て道なりに坂を登っていくと建物が見える。駐車場は坂の各所に分割してあり、広くないので、休日は非常に混雑する。
 もともとは1970年に、旧岩室村の老人憩いの家「静閑荘」として開業したが、1995年に浴室部門は「遊雁の湯 よりなれ」として、日帰り温泉の営業を開始した。新潟市に合併後は新潟市に移管され、新潟市岩室健康増進センターとなった。手前が日帰り温泉の「よりなれ」、奥が食堂・宴会部門の「静閑荘」である。両者は渡り廊下でつながっている。

料金:大人500円、子供300円、市内65歳以上300円、タオルセットつき。受付で料金を払うとタオルセットが渡される。

浴室:館内は狭く、受付のすぐ奥が浴室である。脱衣場、浴室ともに狭い。左右の浴室は男女で交互に使用される。内湯は大小2つの浴槽があるが、沸かし湯であり温泉ではない。露天風呂は、左の浴室は岩風呂、右の浴室は檜造りの木風呂となっている。浴槽は狭く、特に右の浴室の露天風呂は2人でもきついという狭さであったが、2004年にリニューアルされ、多少広くなり、板壁が取り払われて開放的になった。高台で見晴らしはよく、温泉街や角田山が一望できる。洗い場は仕切なしであるが、ボディソープ、リンスインシャンプーがある。脱衣場の洗面台にはドライヤー完備。

泉質:源泉は以前は岩室温泉温第2号で、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(弱アルカリ性高張性高温泉)、源泉温度57度。無色・無臭、塩味・苦味あり。主な成分(イオン濃度)は、Na 3540mg/kg、K 50mg/kg、Mg 10.7mg/kg、Ca 1419mg/kg、Sr 16.6mg/kg、Ba 5.8mg/kg、Mn 1.1mg/kg、Fe 1.1mg/kg、Li 0.3mg/kg、Al 0.3mg/kg、Cl 7977mg/kg、F 1.8mg/kg、Br 27.0mg/kg、I 2.6mg/kg、HS 26.0mg/kg、SO4 13.1mg/kg、HCO3 75.7mg/kg、CO3 2.4mg/kg、メタ珪酸47.6mg/kg、メタ硼酸75.3mg/kg、遊離二酸化炭素6.6mg/kg、硫化水素2.9mg/kgなどガス性除く成分合計は13290mg/kgであった。
 2004年より源泉が変わり、源泉名は岩室温泉(新)。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(高張性弱アルカリ性高温泉)、源泉温度52℃、PH 8.03。主な成分(2004年1月21日分析)は、Li 0.5mg/kg、Na 2973mg/kg、K 80.3mg/kg、Mg 7.0mg/kg、Ca 1302mg/kg、Sr 10.9mg/kg、Ba 3.3mg/kg、Al 1.6mg/kg、Mn 0.7mg/kg、F 1.5mg/kg、Cl 6962mg/kg、Br 26.6mg/kg、I 2.5mg/kg、HS 0.7mg/kg、SO4 63.9mg/kg、HPO4 0.3mg/kg、HCO3 34.5mg/kg、CO3 7.2mg/kg、メタ珪酸18.9mg/kg、メタ硼酸80.2mg/kg、遊離二酸化炭素0.6mg/kg、硫化水素0.1mg/kgなどガス性除く成分合計は11580mg/kgであった。硫黄分が減ったため、泉質名から含硫黄が消えてしまった。湯は、軽度白濁し、若干のアブラ臭があり、塩味と苦味があった。内湯は加水・循環・加温されていたが、露天風呂は源泉100%掛け流しであり、アブラ臭とトロミ、黒い湯花の浮遊があった。
 その後内湯は市水の沸かし湯となり、露天風呂は温泉を使用していたものの、循環され、鮮度は低下した。2006年2月15日分析の分析表では、源泉名:岩室温泉(新)、泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、源泉温度:41.8℃。主な成分(イオン濃度mg/kg)は、Li 0.5、Na 2161、K 39.1、NH4 2.9、Mg 5.3、Ca 812.9、Sr 7.8、Ba 1.7、Al 0.1、Mn 0.5、Fe(II) 0.3、F 1.4、Cl 4766、Br 14.1、I 2.6、HS 0.1、SO4 46.3、HCO3 41.0、CO3 0.2、メタ珪酸 25.5、メタ硼酸 75.0、遊離CO2 1.1、など、ガス性除く成分総計は8005mg/kgであった。湯は加水・加熱・循環・塩素消毒されていた。成分表が新しくなる度に濃度が薄くなり、源泉温度が低下しているのが気になっていた。
 そして、2015年3月から、新源泉の供給が開始された。源泉名は、岩室4号源泉。泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性 弱アルカリ性 高温泉)。源泉温度52.2℃。PH 7.96。主な成分(イオン濃度:mg/kg、2014年3月22日分析)は、Li 0.4、Na 2844、K 36.3、Mg 10.6、Ca 1422、Sr 13.0、Ba 3.1、Mn 0.3、Fe(II) 0.2、NH
4 5.9、F 2.7、Cl 6869、I 2.1、SO4 42.7、HCO3 103.7、CO3 0.5、HS 33.3、HPO4 4.8、メタケイ酸 30.9、メタホウ酸 61.8、遊離CO2 3.3、遊離H2S 5.8 など、ガス性除く成分総計は11490mg/kgである。湯は無色透明であるが、わずかに硫化水素臭とアブラ臭が混じったような芳香がある。ツルスベ感はなく、浴後は肌のサラサラ感を感じる。加水なし、加熱あり、循環・ろ過なし、入浴剤なし、塩素系消毒剤の使用あり。

コメント:館内は狭く、玄関のすぐ前が浴室であり、ロビーもない。1階は他に事務室とトイレのみ。受付が簡単な売店を兼ねるが、たいした種類はない。2階は休憩用の大広間(45畳)と健康増進センターと称する休憩コーナー、あとはトイレ程度しかない。自販機、無料ティーサーバーなどはある。また、2階から隣の「静閑荘」への渡り廊下があり、食堂が利用できる。メニューはまずまず。設備的には今ひとつであるが、2階の窓からの眺めは浴室よりさらに良く、爽快である。源泉使用が露天風呂のみというのは残念であるが、タオル付き500円という低料金はありがたい

*2019年7月29日をもって、食堂の営業は中止された。  

(No.6 1996、2005/5/31改訂、2010/6/8追記、2015/8/13改定、2019/10/6追記)

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