今日はスポーツの日。東京2020の開会式の日です。今日は予定があって、当初はコンサートに行く予定はなかったのですが、幸いにして時間が空いて、急遽出かけることにしました。
どこに行こうか思案しましたが、チケットや予約なしで聴ける公演ということで、必然的にこのコンサートを聴かせていただくことにしました。
アマチュアのコントラバス愛好家が結集しての BASS GARDEN の演奏会は、今回が14回目ですが、昨年は新型コロナで中止されましたので、2年ぶりの開催だそうです。歴史ある演奏会ですが、私は今回初めて聴かせていただくことにしました。
猛暑の中、1時半にりゅーとぴあ入り。ちょうど開場されていて、検温を受けて入場。正面3列目に席を取りました。
ステージ上に4台のコントラバスが置かれ、右横に7台のコントラバスがスタンバイしていて、出演者が順次音出しをしておられました。
開演時間となり、全11人の出演者が曲毎に入れ代わって、コントラバスの四重奏(1曲のみ三重奏)で多彩な曲を演奏してくれました。
1曲目は「銀河鉄道999」を団員自身のオリジナル編曲で楽しく演奏し、快調な出だしでした。2曲目の「Bassos Paraguayos」は、リズムがかっこ良く決まり、3曲目は女性だけの四重奏で「ロックンロール第九」で、掛け声を掛けたり、胴体を叩いたりと、素晴らしい編曲もあって、一番楽しめました。
ここで女性の団長さんの挨拶があり、4曲目は「浜辺の歌」をゆったりと演奏。5曲目は「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー」で、おなじみのメロディを楽しく演奏し、盛り上げてくれました。
換気のため小休止し、6曲目は本日唯一の三重奏で、「maniac」を軽快に演奏し、7曲目は「パイレーツ・オブ・カイビアン」を編曲したもので、勇壮な音楽でワクワクさせてくれました。
8曲目は、バッハの「アリオーソ」をしっとりと情感豊かに演奏しました。最後の9曲目は、ラウバーの「コントラバスのための四重奏曲」で、4楽章からなり、最後を飾るに相応しい聴き応えある曲であり、演奏でした。特に第4楽章は、美しいメロディとリズム感あるピチカートが交互に現れて、魅力的に感じました。
団長さんの挨拶があって、アンコールは六重奏で、「ドレミの歌」を、リズミカルに楽しく演奏し、内容豊富な演奏会は終演となりました。
コントラバスという楽器の性格上仕方ないのですが、低音でリズムを刻むのは良いのですが、高音でメロディを弾くのは大変であり、音程を取るのに苦労されていました。正直申し上げれば、不安定な音程に聴く方も緊張を強いられて疲労感を感じたりする場面もありましたが、低音の響きは心地良く感じられました。
出演の皆さんは趣味としてコントラバスを演奏されており、プロの演奏家ではありません。技術的な問題は当然ありますが、コントラバスを演奏する楽しみ、音楽を表現する喜びが伝わってくるような、ほのぼのとした演奏会でした。演奏会の運営もしっかりとされていて、感染対策も怠りなかったと思います。
アンコールを含めて全10曲演奏され、それぞれ出演者の組み合わせが違いましたが、進行はてきぱきとしていて、スムーズな転換がなされていて良かったです。
コントラバスのみの演奏会ということで、単調になることが危惧されましたが、曲はバラエティに富んでいて飽きさせませんでした。編曲も良く、コントラバスの魅力を知らしめてくれました。
コロナ禍で、練習も十分できなかったとのことですが、十分に楽しめた演奏会でした。無料で聴かせていただきありがとうございました。今後のさらなる発展をお祈りします。
(客席:正面3列目、無料) |