鈴木大介&大萩康司 ギターデュオ・プレミアム
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2019年4月28日(日) 14:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ギター:鈴木大介、大萩康司
 

ジャゾット(ラゴヤ編):アルビノーニのアダージョ
ロッシーニ(ジュリアーニ編):歌劇「セビリアの理髪師」序曲
ブラームス(J.ウィリアムス編):主題と変奏 Op.18
ラヴェル(ゴス編):道化師の朝の歌

(休憩15分)

ルビーラ:愛のロマンス
マイヤーズ:カヴァティーナ
タレガ:アルハンブラの想い出
モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス

ヴィラ=ロボス:ブラジル民謡組曲 より (鈴木大介ソロ)
          ショティッシュ・ショーロ
          ガヴォット・ショーロ
ヴィラ=ロボス:ショーロ第1番 (鈴木大介ソロ)

ヴィラ=ロボス:5つのプレリュード より (大萩康司ソロ)
          第1番「叙情のメロディ」
          第2番「バッハへの讃歌」
ヴィラ=ロボス:12の練習曲 より 第11番 (大萩康司ソロ)

ピアソラ:タンゴ組曲
          タンゴ第1番“デチーソ”
          タンゴ第2番“アンダンテ”
          タンゴ第3番“アレグロ”

(アンコール)
フォーレ(佐藤弘和編):子守唄、ドリーの庭
 

 日本を代表するギター奏者、鈴木大介さんと大萩康司さんのギターデュオという贅沢なコンサートです。それぞれが国内外で活発な活動をされており、新潟に何度も来演されています。
 私は鈴木さんのコンサートを聴く機会はありませんでしたが、大萩さんは、2016年4月に、ギター界の巨匠・荘村清志さん、メゾソプラノの林美智子さんと共演したコンサートを聴かせていただいたことがありました。

 ロビーコンサートの終了とともに、コンサートホールに移動しました。3階席やステージ周りの席は発売されませんでしたが、客席はかなり埋まっており、大盛況と言ってよいでしょう。

 開演時間となり、二人が登場。左が大萩さん、右が佐藤さんです。大萩さんは足台を使用されていましたが、鈴木さんは使用されませんでした。

 前半はクラシックの名曲をギター二重奏にアレンジした演奏です。鈴木さんのMCでしたが、大萩さんは言葉少なく、トークは盛り上がりませんでしたが、演奏は一級品でした。
 コンサートホールで聴くギター演奏。響きが良いホールとはいえ、PAを介さないアコースティックギターは繊細であり、聴く方も緊張を強いられました。
 抜群のギターテクニックに支えられた極上のハーモニー。精神集中して聴き入り、疲労感もありましたが、心地良い疲労です。

 後半は馴染み深い曲でスタートしました。ギターをかじったことのある人なら演奏を試みたことがあるであろう名曲や、映画の名曲を、鈴木さんによるギターデュオ用の編曲で、しっとりと情感豊かに聴かせてくれました。

 続いては、鈴木大介さんのソロにより、ヴィラ=ロボスの“ショーロ”が3曲連続して演奏されました。“ショーロ”というのは、ブラジル・リオデジャネイロ発祥の音楽で、様々な舞曲の形式にブラジル風のアレンジを加えた音楽だそうです。勉強になりました。

 入れ替わって、大萩康司さんのソロで、同じくヴィラ=ロボスの曲が3曲続けて演奏されました。それぞれ曲調の異なる音楽を、聴き応え十分に、じっくりと聴かせてくれました。

 プログラム最後は、二人でピアソラの「タンゴ組曲」です。急-緩-急の3曲からなるギターデュオのための曲ですが、最後を飾るにふさわしい盛り上がる演奏でした。

 ここで公演予定時間をかなり超過しており、カーテンコールもそこそこに、急ぎ足でアンコールが2曲続けて演奏されました。
 有名な小品ですが、しっとりと、美しい響きで魅了し、癒しの音楽でコンサートを優しく締めくくってくれました。

 極上のギター演奏を堪能し、次の公演を聴くべく、劇場へと急ぎました。
 

(客席:2階C2-9、会員割引:¥1800)