長岡交響楽団第59回定期演奏会
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2018年6月17日(日) 14:00  長岡リリックホール コンサートホール
 
指揮:横島勝人
ゲストコンサートマスター:舘市正克
 

チャイコフスキー:バレエ音楽「眠りの森の美女」作品66 より

   序奏
   ワルツ
   バ・ダクシオン
   第1幕の終曲
   パノラマ
   長靴を履いた猫
   終曲 アポテオーズ

(休憩15分)

チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」

 今日は長岡交響楽団の定期演奏会です。毎回期待を裏切らない熱演を聴かせてくれるのがこのオケの魅力であり、今日もはるばる遠征することにしました。昨年の定期を聴いて以来ですので、1年ぶりです。

 梅雨の中休みの日曜日、今日は朝から晴れ渡り、気温もほど良く、爽やかな天候になりました。ゆっくりと昼食を食べ、長岡へと向かいました。信号のない農道を走り、快適なドライブでリリックホールに到着しました。5月20日以来、4週間振りのリリックホールです。

 中に入りますと、ロビーには客はまだ少なかったですが、情報ラウンジでチラシ集めをしている間に開場待ちの列ができていて、私もそこに並びました。

 開場とともに入場し、中段に席を取りました。ホールか小さいせいもありますが、客の入りは良く、サイド席を含めて、老若男女でかなりの賑わいとなりました。

 開演時間となり、拍手の中に団員が入場し、最後に舘市さんが一礼して大きな拍手が贈られました。横島さんが登場して、前半は「眠りの森の美女」です。

 最初の一音を聴いて今日のコンサートの成功と感動を確信しました。いい音を出していました。強奏部でバシッと音が決まると気持ち良いですね。大太鼓の響き具合も良かったです。
 緩徐部はゆったりと歌わせて、盛り上がるところでは、体を大きく動かして煽る横島さんの指揮。それに応えるオケの皆さん。音に輝きがあり、色彩感に溢れています。聴き映えするいい演奏でした。

 後半は「悲愴」です。横島さんが指揮台に上がって音が出るまでの無音の緊張感。かなり長い時間に感じましたが、実際はどうだったでしょうか。
 地を這うような低弦の響きで始まり、ファゴットが奏でる序奏主題が始まるとともに演奏に引き込まれました。甘く切ない弦の調べから全合奏の一撃。文句のない演奏です。

 アマチュアですので、当然ながら多少の技術的問題はありますが、そんなことなど些細に思えるような、心に迫る演奏でした。各奏者ともいい仕事をしてくれて、新潟でもお馴染みの高橋さんのクラリネットも良かったです。第3楽章の狂気的な爆発は凄まじく、オケは乱れることなく突き進みました。終楽章は切々と感情を吐露し、やがてうねりが消えて、無音の静寂に回帰し、しばしの間をおいて大きな拍手が贈られました。

 数回のカーテンコールの後、横島さんの挨拶があって、アンコールなしで終演となりました。「悲愴」の後にはアンコールは不要であり、余韻を楽しめました。

 期待通りの熱演を聴かせてくれた長岡交響楽団の皆さん。決して期待を裏切りません。この演奏を聴いていますと、音楽にはプロだのアマだのという区別に意味はなく、心に響く音楽かどうかが重要だということが実感されます。
 横島さんという素晴らしい指揮者に導かれ、燃え上がるような演奏を聴かせてくれました。感動を与えてくれるという点では新潟県内最強ではないでしょうか。もう来年の定期が待ち遠しくなりました。

 帰りは長岡北ICから北陸道に乗りましたが、45分で自宅に着いてしまいました、時間的には北区文化会館や秋葉区文化会館と大差ないかも・・。長岡は近いですね。
  

(客席:11-10 ¥1500)