最初は古町芸妓の舞いです。ステージ前方中央に屏風が立てられ、右側に地方の座る赤い敷物が敷かれていました。三人の芸妓さんと唄・三味線・太鼓の地方の三人が登場し、遠藤麻理さんの司会進行で舞が演じられました。
最初はベテランの芸妓さん一人が出てきて米山甚句を艶やかに舞いました。続いては若い芸妓さん(振袖さん)が二人により新潟おけさが舞われ、最後は三人で古町音頭が演じられました。
フレッシュな振袖さんも良かったですが、ベテランの留袖さんの舞は落ち着きと気品があって、別格に感じられました。
演目名だけ見ますと普通の民謡でも踊るような誤解を生みますが、老練の地方の唄、三味線、太鼓に載せて舞われる日本舞踊であり、崇高な雰囲気も感じさせるもので、芸術的に感じました。
新潟にこのような伝統芸能が息づいているというのは素晴らしいことです。新潟にいながらこういう文化に触れる機会はほとんどなく、新潟の文化をアピールするには非常に良い企画だと思います。日本舞踊も立派な「ダンス」ですものね。これからも新潟の伝統文化として継承していってもらいたいものです。
芸妓さんへのインタビューの間にステージがセッティングされ、いよいよオケの登場です。シンフォニア・ヴァルソヴィアは2015年以来の登場で、指揮は女性指揮者のジルベールさんです。このオケはポーランド室内管弦楽団をもとに結成されたオーケストラとのことです。オケの編成は、弦5部が12-10-8-6-4です。
小柄な女性指揮者のジルベールさんが登場して、ベト7の演奏開始です。ジルベールさんについては全く知りませんでしたが、カナダ出身で、国際コンクールに優勝し、カナダを中心に活発な活動をされているようです。
演奏は若干雑っぽいところもありますが、エネルギー感にあふれ、豪快に飛ばし、高速道路を疾走するかのような爽快感を感じ、否が応でも高揚感が沸いてきました。
私の前の席のご婦人は上半身踊っておられ、少々目障りでしたが、それだけ素晴らしい演奏ということでしょう。小柄な女性指揮者がこれほどパワーあふれる演奏を引き出してくれるなんて素晴らしいですね。これからの公演が楽しみになりました。
(客席:1階11-32、¥2000) |