111 梁美沙、ドゥヴァル、ルブラン、シンフォニア・ヴァルソヴィア
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2015年5月8日(金) 19:30  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ヴァイオリン:梁美沙、イレーヌ・ドゥヴァル
オルガン:エリック・ルブラン
シンフォニア・ヴァルソヴィア
 
パシオンの饗宴

J.S.バッハ:トッカータ、アダージョとフーガ BWV564

J.S.バッハ:オルガン協奏曲 イ短調 BWV593 
      (ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集より)

ブクスデフーデ:フーガ ハ短調 BuxWV174

J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
 
 
 

 オープニング・セレモニーが終わり、いよいよ本公演の始まりです。オープンニングコンサートということで大盛況かと思いましたが、客席は空席が多く、ちょっと寂しかったです。ちょっと渋い演目が災いしたかもしれません。

 最初は、エリック・ルブランのオルガン演奏です。華やかなオープニングを期待しましたが、聴き応えのあるオルガン曲が3曲続き、いきなりのオルガンリサイタルという様相です。盛り上がるというよりは重厚な音楽に精神集中し、早くも疲れを感じました。
 りゅーとぴあが誇る大オルガンから多彩な響きを紡ぎ出し、オルガン演奏を楽しんだという意味では良かったのですが、音楽祭の開幕を祝う祝祭的雰囲気は全くなく、個人的にはプログラミングに配慮が欲しかったように思います。

 オルガン演奏が終わり、公演時間がかなり過ぎたところで漸くオケが登場しました。今年のLFJ新潟に出演するオケはこのシンフォニア・ヴァルソヴィアだけです。このオケは2010年のLFJ新潟に来演しており、良い演奏を聴かせてくれました。今年も期待したいと思います。

 オケは弦楽だけで、弦5部は、8-6-4-3-2の編成です。ヴァイオリンは左右に分かれた対向配置で、チェロとコントラバスが左、ヴィオラが右、そして中央にチェンバロが配置されました。当初は指揮者もクレジットされていましたが、コンマスの弾き振りに変更されました。独奏は梁美沙さんとドゥヴァルさんです。梁美沙さんは昨年も出演しており、名前に見覚えがありました。

 若き独奏者により2つのヴァイオリンのためのコンチェルトが演奏されました。オケのアンサンブルが美しく、弦楽の豊かな響きがホールいっぱいに響き、オケの質の良さを印象付けました。
 若い二人のソリストは、この安定感あるオケに支えられ、花畑を飛び回る蝶のように、若さあふれる躍動感のある音楽を創り出していました。
 生き生きとした躍動感ある演奏に、聴く方も元気をもらい、精神的高揚を感じました。二人ともよかったですが、特に梁さんの身振りの大きい演奏が印象的でした。

   

(客席:1階8−19、¥2000)