大阪フィルハーモニー交響楽団新潟特別公演
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2015年9月26日(土) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:高関 健
コンサートマスター:山口裕之
 

(ロビーコンサート Vn:田中美奈、三瀬麻起子、Vc:近藤浩志、Cb:新眞二)

 ロッシーニ:弦楽のためのソナタ 第1番 ト長調

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ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95 「新世界より」

(休憩20分)

シューベルト:交響曲第7番 D759 「未完成」

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」

 東響定期+αシリーズの第7回は、大阪フィルハーモニー交響楽団です。東響定期会員は、無料招待ということで、会員料金の中で聴くことができます。
 今回のプログラムは、名曲中の名曲、「新世界」、「未完成」、「運命」をまとめて聴くという意欲的な内容です。あまりに有名すぎて、今さらという気もしますが、これからオーケストラを聴き始めようという人にはうってつけのプログラムと思います。

 今日は楼蘭ではなく、三吉で中華大盛りを食べたあと、古町5番町で開催中のチンクエ・フェスタを覗き、トリオ・アンシュミネの皆さんの演奏を聴かせていただきました。オーボエの渡辺茜さん、クラリネットの林佳保里さん、ファゴットの金子恭子さんの3人からなるこのユニットは、これまでも何度か聴かせていただいていますが、演奏もビジュアル面も、大変優れており、しばし聴き入りました。

 その後大急ぎでりゅーとぴあに向かい、入場とともにウェルカムロビーコンサートを聴きました。ロビーは大混雑していましたが、3階バルコニーに隙間を見つけ、ロッシーニの弦楽のためのソナタを聴きました。
 チェロの近藤さんは新潟でもおなじみですが、他の方々は初めてと思います。ホワイエにこだまする弦楽の調べは豊潤であり、アンサンブルの美しさにうっとりとしました。ヘビーなコンサートの前にこのようなロビコンをやってくれて、奏者の皆さんはご苦労だと思いますが、ありがたかったです。

 ホールに入りますと、久々の大盛況です。9割以上は埋まっているように思われます。馴染みやすいプログラムで、集客しやすかったものと思います。
 かつては、東響によるファミリーコンサートやホリデーコンサートが開かれていた時期がありましたが、なくなって久しくなっています。特割コンサートはありますが、平日開催で行きにくいですし、毎年同じプログラムです。
 マニア向けの定期公演と、一般向けの名曲コンサートを交えていくと集客増に繋がると思うのですけれど。外来のオケ公演は毎年同じようなメニューで期待できませんから、名曲シリーズを定期的にやってくれると良いですね。

 さて、ステージ上では管楽器の皆さんが音出しをしていました。その後開演時間となり、拍手の中団員が入場。最後にコンマスの山口さんが登場してチューニングとなりました。山口さんは、確か元N響のコンマスでしたよね。今回は客演ということでしょうか。
 オケはいわゆる14型で、ヴァイオリンが左右に分かれる対向配置で、コントラバスとチェロが左、ヴィオラが右でした。

 前半はいきなりの「新世界」です。この曲は、今年だけでも、長岡交響楽団新潟市ジュニアオケで聴いており、第4楽章だけ演奏したコバケンさんを含めれば3回目となります。今年の新潟は、11月にブルノ・フィル、12月にキエフ国立フィルと、「新世界」の公演が続きます。
 さて、演奏は、東響の演奏に耳が慣れていますので、ちょっと荒っぽさが感じられましたが、オケは良く鳴っていて、豪快な気持ち良い演奏でした。繊細さ、丁寧さがあったらもっと良かったかなと感じました。

 後半は「未完成」と「運命」です。この2曲は、今年公開された映画「マエストロ!」で取り上げられており、映画館で2回見て、DVDでも見ている私としましては、思い入れも強く感じます。
 「未完成」第2楽章のヴァイオリンの1オクターブの跳躍などに注目しましたが、映画と違ってあっさりした演奏でした。
 「運命」も生命感溢れる生き生きした演奏でした。少し速めで豪快に突進し、理屈ぬきに楽しめました。アンサンブルの乱れなど気にならなくもなかったですが、気分爽快な演奏で良かったです。
 第3楽章は対抗配置の良さが出ていて、ステレオ効果が楽しめました。フィナーレの盛り上がりもすばらしく、興奮の中に終演となりました。

 オケの音色なのか、高関さんの音作りなのかは分かりませんが、荒っぽさがあり、質的にどうかなあと感じましたが、油絵のような色彩感が感じられ、生命感に溢れていたように思います。ほぼ満員ということもあって、オケの皆さんも気持ち良く演奏できたのではないでしょうか。

 名曲は何度聴いても飽きることはありません。それゆえ名曲なんだと思います。聴くたびに新たな感動が得られるのが良いですね。

 こういうコンサートを通じて、クラシック音楽に親しむ人が増えて、ホールに足を運ぶ人が増えてくれることを期待します。
 
  


(客席:2階C*-*、東響定期会員招待)