新潟大学管弦楽団は、学生オケの宿命により、毎年団員が入れ替わります。コンマスも変わりますし、毎年別のオケを聴いていると理解すべきかもしれません。その年のオケのできを推し量るのにサマーコンサートは有用であり、私も毎年楽しみにしています。
そして、今回のメインプログラムは、良い曲ながらも新潟で演奏されたことがないカリンニコフです。長らくこの演目を待っていた音楽愛好家も多かったのではないでしょうか。私もそのひとりであり、今日の日を楽しみに待っていました。
楼蘭で冷やし中華を食べ、早めに開場待ちの列に並び、Cブロック前方に席を取りました。今日は3階席とP席は使用されず、そのためもあってか客席はなかなかの混み具合となりました。
拍手の中団員が入場。チューニングが終わっても、河地さんがなかなか登場せず、やきもきさせました。どうしたんだろうと心配した頃、河地さんが何事もなかったかのように登場。最初は「ロメオとジュリエット」です。
出だしは非常にゆっくりとしたテンポで、アンサンブルが破綻するんじゃないかと、はらはらしながら聴いていました。今年はちょっとできが悪いのかなあ、大丈夫かなあと心配していましたが、杞憂に終わり、盛り上げる部分では、バシッとまとめてくれて、それなりのできにはなって良かったです。
続いて、団員が入れ替わって、小組曲です。ソフトな曲のせいもあるのかもしれませんが、前の曲よりもアンサンブルがきれいにまとまって良かったと思いました。
後半はメインの「カリ1」です。これは文句なく良い演奏でした。CDでは聴いていますが、生で聴くのは初めてでしたが、曲の魅力を良く表現していたと思います。前半感じられたオケの不安定さは少なく、高水準の素晴らしい演奏だったと思います。
大所帯の新潟大学管弦楽団は、曲によってメンバーが大きく入れ替わり、別のオケを3つ聴いたと言っても良いかもしれません。やはり後半の「カリ1」のできは素晴らしかったです。曲の良さを再認識することができて良かったです。見事な新潟初演を果たしてくれました。学生たちの頑張りを讃えたいと思います。
12月の定期は、ワーグナー:タンホイザー序曲、チャイコフスキー:くるみ割り人形、シベリウス:交響曲第2番が演奏されます。大変楽しみなのですが、すでに予定が入っていて聴けないのが確定しています。うーん、残念です。
<蛇足>
1曲目の「ロメ・ジュリ」の演奏中、遅れてきた人を次々とAブッロクに案内していたのは良くないですね。演奏中には客席に案内しないのが原則と理解していたのですが。ステージ横のAブロックという場所が場所だけに、目立っていて集中力をそがれてしまいました。再考をお願いしたいです。
(客席:2階C2-9、¥700) |