プロジェクト・リュリ 第7回演奏会 ラモーの肖像
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2014年11月9日(日) 14:00  だいしホール
 
Project Lully ヴァイオリン:佐野正俊、ヴィオラ・ダ・ガンバ:中山 徹、チェンバロ:師岡雪子
友情出演   ソプラノ:風間左智、リコーダー:皆川 要
 



クープラン:新しいコンセール第8番「劇場風」

ラモー:カンタータ「焦燥」

(休憩15分)

フォルクレ:ヴィオール組曲より 「ラモー」、「ルクレール」

ラモー:クラブサンコンセール第5番

ラモー:オペラ「ゼフィール」より

(アンコール)
ジル:「レクイエム 」より  入祭唱

 
 

 新潟で地道な活動をされている古楽アンサンブル「プロジェクト・リュリ」の演奏会が今年も開催されました。古楽には縁がなかった私ですが、メンバーの中山先生のお誘いで、毎回楽しませていただいております。今日もたくさんのコンサートが重なっていますが、このコンサートを外すわけにはいきません。

 昨日は快晴でしたが、好天は長続きせず、今日は天候がすぐれません。肌寒さも感じるあいにくの日曜日となり、小雨がぱらついていました。そういえば昨年のこのコンサートも雨模様でした。

 りゅーとぴあでの東響ロビーコンサートを聴き、大急ぎでだいしホールへと向かいました。古町を駆け足していましたら、ブログでお馴染みのコンチェルト2号さんが颯爽と自転車で駆け抜けて行かれました。小笠原直子さんと久保田景子さんのコンサートに行かれたものと思います。時間がずれていたら私も行きたかったのですが・・。

 古町5番町を通りましたらイベントをやっていて、新潟大学管弦楽団の弦楽アンサンブルの演奏が終わるとことでした。賑わっていて何よりです。

 汗をかきかき、開演ぎりぎりにホールに到着し、いつもの場所に席を取りました。渋い演目ですので、客の入りは満席とはいきませんが、それなりというところでしょうか。

 最初は、ヴァイオリン、ガンバ、チェンバロ、リコーダーで、クープランの「劇場風」です。豊潤な響きのガンバに支えられ、ヴァイオリン、リコーダーとチェンバロが素朴で優雅な響きを作り出し、ホールが古き時代のヨーロッパの宮廷になったかのようでした。

 続いては、ガンバ、チェンバロとソプラノの共演です。赤いガウンの存在感あるいでたちで風間さんが登場。さすがの歌声です。風間さんは10月のネーベル室内合奏協会のコンサートでも歌われていましたが、この分野ではなくてはならない歌手ですね。

 休憩後は、ガンバとチェンバロでフォルクレの2曲。新潟を代表するガンバ奏者の中山氏の実力を知らしめる見事な演奏だったと思います。柔らかで豊潤なガンバの響きの美しさを堪能しました。

 続いては、ヴァイオリン、ガンバ、チェンバロで、クラブザンコンセールです。曲名からも想像できますように、これまで控えめだったチェンバロが活躍しました。三者が寄り添い、せめぎあう美しい演奏でした。

 そして最後は、ヴァイオリン、ガンバ、チェンバロ、リコーダーにソプラノが加わって、「ゼフィール」です。フィナーレを飾るにふさわしい歌と演奏に心奪われました。もっと聴いていたいと思っているところで終わったのがちょっと残念でした。

 アンコールを演奏して終演となりましたが、優雅な演奏に非日常を味わうことができました。私のような素人にとりましては、つかみどころのない渋い曲の数々ですが、これまで知ることのなかった世界を垣間見ることができて良かったです。私の人生が少し豊かになったかななどと勝手に感慨に浸ったりしています。
 
 

(客席:E-6、¥1000)