ニュウニュウ プレイズ ショパン 2010 Summer
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2010年8月1日(日) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ピアノ: ニュウニュウ
 
 
 
オール・ショパン・プログラム

 ノクターン第1番 変ロ短調 Op.9-1
 ノクターン第2番 変ホ長調 Op.9-2
 ノクターン第3番 ロ長調 Op.9-3

 ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58

(休憩20分)

 バラード第1番 ト短調 Op.23

 エチュード Op.10 より
    第1曲、第2曲、第3曲「別れの曲」、第5曲「黒鍵」、第12曲「革命」
 エチュード Op.25 より
    第1曲「エオリアン・ハーブ」、第10曲、第11曲「木枯らし」

 ポロネーズ第6番 変イ長調 「英雄」 Op.53

(アンコール)
黎 英海:春江花月夜
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
チャイコフスキー:「白鳥の湖」より「4羽の白鳥」
さくらさくら
  
 
 

 早いもので今日から8月。月日の経つのがあまりにも早く感じます。仕事に追われ、気付いたらもう8月という状況。梅雨明け以降の猛暑続きで、体調もイマイチですが、良い音楽を聴いて気分爽やかと行きたいところです。

 さて、ニュウニュウ(牛牛)というのはもちろん芸名ですが、1997年7月生まれですから、13歳になったばかりの少年です。昨年発売されたデビューCDを聴いたときは、上手な子供だなあ、さすが中国はすごいなあ、という驚きで終わっていましたが、今春発売したショパンのエチュード全曲集を聴いて驚きを新たにしました。難曲を何の苦もなく軽々と演奏しています。単にテクニックを誇示しているのではなく、音楽性も豊かであり、子供の演奏とは想像もできませんでした。今年はショパン関係のコンサートを多数聴いたので、初めはパスしようかと考えていましたが、音楽仲間から借りた上記のエチュードのCDを聴いて感嘆し、急遽チケットを買うことにしました。
 当初りゅーとぴあのインフォに買いに行ったら販売割り当てが少数しかなく、それも良い席ではありませんでしたので購入しませんでした。ネットでは良い席がたくさんあり、ネットで購入しました。その後りゅーとぴあにも良い席が再割り当てされたようですが、初めから多く割り当てれば良いのにねえ。

 今日は雨が降って蒸し暑かったですが、曇り空で直射日光に当たらずに済んだので、幾分過ごしやすかったように思いました。でも、やっぱり暑さは厳しいです。
 ホールに入ると、3階席は使用されませんでしたが、客席はかなりの入りで、大盛況です。若いニュウニュウということもあってか、客層はいつものコンサートと大違いに平均年齢は低く、子供の姿も多数ありました。家族で聴きに来られた方も多かったようです。クラシックコンサートというと高齢化が問題ですが、このように若い人たちが大勢聴きに来るのは良いことですね。若者向けのコンサートを手がけるキョードー北陸がクラシックコンサートを手がけるようになったも画期的です。

 さて、ニュウニュウの登場。成長期ということもあり、予想より背が高く、スラリとした好青年という感じです。正面だけでなく、P席にも深々とお辞儀をしたのは好感度満点でした。
 演奏はCDのような完璧さはありませんでしたが、十分なテクニックがあり、音に輝きが感じられ、若々しく、爽やかな演奏でした。多少平板な感じはありましたが、期待通りの演奏を披露してくれました。日本で言えば中学1年生。曲の奥深さ、味わいという点では年齢を感じなくもありませんでしたが、この若さで、これだけの演奏をするなんて、驚き以外の何ものでもありません。これからどのように成長していくのか楽しみです。なお、後半のエチュードの演奏曲順は、プログラムの記載と少し違っていました。

 アンコールは、サービス良く、多彩に4曲を演奏して終演となりました。サイン会が行われましたので、私もサインをいただきました。
 低料金で良い音楽を聴くことができて大変お得なコンサートでした。気分爽やかに駐車場に向かうとやっぱり暑さ厳しく、すぐに汗がにじんできました。

 それにしましても、次から次へと優秀な音楽家を排出する中国はたいしたものですね。経済だけでなく、芸術でも21世紀は中国の時代なのでしょうね。
 

(客席:2階C2−18 、S席:3500円)