音楽の贈り物 〜歌・ピアノ・ヴァイオリンによるコンサート〜
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2010年7月3日(土) 14:00  だいしホール
 
ソプラノ:永桶康子
ピアノ:三好優美子
ヴァイオリン:松村牧子
 
 
アカデミックプログラム

永桶康子(ピアノ:三好優美子)
  パーセル:しばらくは音楽の調べで
  ヘンデル:オペラ「ジュリアス・シーザー」より むごい運命に私は涙を流し
  中田喜直:わらい
  中田喜直:歌をください

三好優美子
  ショパン:バラード第2番 Op.38
  ショパン:バラード第4番 Op.52

松村牧子(ピアノ:佐藤瑠美)
  サン=サーンス:ソナタ第1番 ニ長調 Op.75

(休憩15分)

ハートフルプログラム

ロウ:「マイフェア・レディ」 より 踊り明かそう (永桶、三好)
モンティ:チャルダッシュ (松村、三好)
ショパン:子犬のワルツ (三好)
美智子皇后:ねむの木の子守歌 (永桶、三好)
一青窈:ハナミズキ (三好)
葉加瀬太郎:情熱大陸(三好、松村)
ビギン:涙そうそう (永桶、三好、松村)

(アンコール)
マイ・ウェイ (永桶、三好、松村)

 
 
 

 今週はめぼしいコンサートがなく寂しいです。今日はせっかく休みが取れたのですが、出かける予定もなく寂しいので、このコンサートに行くことにしました。新潟の誇る潟響のコンマス・松村さんが目当てなのですが、正直言えば、このチラシにひかれてしまったのでした。決してお若くはない(失礼)でしょうが、その年齢の色香たっぷりの3人のお姿が何とも魅力的であり、中年男の心を引きつけたのでした。

 3人は出身大学も経歴も違いますので、どんな関係なのか分かりませんが、10年前から「音楽の共有と共感」をテーマに、いろんな場所で耳慣れた曲を選んで演奏してきたそうです。今回は10周年の記念に、前半をアカデミックプログラムとして自分たちの研究の成果を演奏し、後半はハートフルコンサートとして耳慣れた曲を演奏するという趣向です。

 当日券を買って入場し、前方のかぶりつきに近い場所に席を取りました。あまり宣伝されていないコンサートで、客席は関係者の方々が多いようですが、2/3程度の入りでしょうか。最前列左に幼児を連れた若いご婦人が来られて、ちょっと不安がよぎりました。開演前に挨拶とコンサートの趣旨についてのナレーションが流れましたが、ご婦人方のおしゃべりがうるさくて聴き取れませんでした。

 最初は三好さんの歌です。堂々としたソプラノで存在感たっぷりで、貫禄を感じさせました。ヘンデルが終わったところで、最前列に座っていた幼児が花束を渡したのは良いのですが、その後は落ち着かない様子でした。
 つづく三好さんのショパンは最悪でした。演奏はすばらしいのに、幼児のお行儀が悪く、立ち上がったり、ステージ前や客席を歩き回ったり、ガタゴト音を立てたり、やりたい放題。せっかくの演奏を集中して聴くことができませんでした。それを許す母親の心情は理解できません。聴きたくもない音楽を聴かされるお嬢ちゃんは可哀想ですが、周りは大迷惑。席を立とうと思ったほど。幸い松村さんの前に母娘は退場してホッとしました。
 松村さんの伴奏はチラシになかった佐藤瑠美さん。松村さんに劣らずなかなか魅力的な方でした。演奏は楷書で書いたような感じを受け、流麗さがもっとあったら良かったかなと感じました。

 後半は衣裳替えしてお馴染みの曲で客席を和ませました。永桶さんのトークで進められ、三好さんの挨拶もあったのですが、松村さんの挨拶がなかったのが残念でした。前半とは違って、肩の力の抜けた良い演奏だったと思います。

 チラシに出ていたプログラムとはかなり違った曲目になりましたが、どうしたのでしょうか。前半はせっかくの演奏が良い環境で聴けなかった問題がありましたが、3人とも期待に違わない演奏を演奏を聴かせてくれたと思います。ただし、当日券3000円は高かったかな。でも、演奏も、ヴィジュアル的にも楽しませていただき、行った甲斐はありました。
 

(客席:C−7、当日券:3000円)