新潟メモリアルオーケストラ 第19回定期演奏会
合唱団にいがた 結成15周年記念コンサート
  ←前  次→
2009年9月13日(日) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:山岡重信
合唱:新潟メモリアル合唱団、賛助出演:レディースクワイアJune、アンサンブル・ロゼ
ソプラノ:堀田智子、テノール:永井昭光、バス:小林岳史
 
 
ホルスト:組曲「惑星」

 第1曲:火星、第2曲:金星、第3曲:水星、第4曲:木星
 第5曲:土星、第6曲:天王星、第7曲:海王星

(休憩20分)

ハイドン:オラトリオ「四季」(抜粋)

 第1部 春
    1.序奏と叙唱
    2.合唱
    3.アリア(シモン)
    4.三重唱と合唱

 第2部 夏
    1.アリア(ハンネ)
    2.三重唱と合唱

 第3部 秋
    1.合唱
    2.合唱

 第4部 冬
    1.アリア(ルーカス)
    2.合唱付きリート(ハンネ)
    3.合唱付きリート(ハンネ)
    4.アリア(シモン)
    5.三重唱と二重合唱
 
 

 長らく療養していた父が他界し、慌ただしい日々が続いていましたので、久しぶりのコンサートとなります。先週の東響新潟定期も欠席せざるを得ませんでした。まだまだ落ち着かない生活ですが、気分転換にコンサートに行くことにしました。

 新潟メモリアルオーケストラは、毎年意欲的なプログラムの定期演奏会を無料で開催してくれて、その意気込みは賞賛すべきと思います。昨年のマーラー:交響曲第3番の新潟初演は記憶に新しいところです。今年もホルストの「惑星」とハイドンの「四季」というボリュームある内容で期待が高まりました。特に「惑星」は、有名な割りには全曲が演奏される機会は意外に少なく、個人的に全曲を聴くのは5年前にノセダ/BBCフィルで聴いて以来です。また、「四季」を生で聴くのは全く初めてであり、大いに楽しみにしていました。

 某所で「チャーシューちゃっちゃ麺」を食べて会場に向かったのですが、普通盛りながらもボリュームがあって、お腹いっぱいになりました。さすが行列ができるラーメン店ですね。

 自由席でしたので、早めに入場し、Cブロック前方に席を取りました。例年より空席が目立つようです。楽員はバラバラにステージに出て、音出しを始め、全員揃ったところでチューニングとなりました。拍手の中入場するのが新潟方式で定着しているので、どうも違和感を感じました。ゆっくりとした足取りで山岡先生が登場して開演となりましたが、少し足元が不安定なご様子で、ちょっと心配しました。

 さて、「惑星」ですが、大編成のオケは壮観であり、オルガンも加わっての演奏は迫力があって良かったのですが、例年に比してアンサンブルが悪く、音のまとまりが乏しく感じました。溶けかかったアイスクリームのようなサウンドで、音が揃いません。フォルテシモでも音がバラバラなので、うるさいだけで音の厚みが感じられません。やたらに銅鑼を鳴らしすぎたりなど、楽器のバランスも悪く聞こえました。女声合唱の入る終曲はきれいでしたが、全体的には少し期待はずれというのが偽わざる感想です。でも新潟でこの曲の全曲を聴く機会はこれまでになく、生で聴けたことはありがたかったです。

 後半の「四季」は良かったと思います。オケの編成が小さくなった分、まとまりが出たようです。合唱団も良く歌っていたと思います。独唱の3人は東京から呼んだプロではなく、新潟で音楽教育に携わっている地元の音楽家というのも大変良かったと思います。プロと比較すれば難点はありましょうが、自分たちの力だけで作り上げた音楽の意味は奥深いと思います。

 終演が4時20分という内容満点のコンサートで、昼のラーメン以上にお腹いっぱいになりました。素晴らしいプログラムを無料で聴かせていただいて、感謝でいっぱいです。来年はマーラーの「復活」をやるそうです。これも楽しめそうですね。
 

(客席:2階 C3−7、全席自由:無料)