新潟フルートアンサンブル・アカデミー第10回演奏会
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2009年7月26日(日) 14:00  だいしホール
 
石丸涼子、榎本正一、小林勇治、佐藤鎮香、坪川麻樹子、手島尚子、西方恵里、松田 佳、水島あや
ゲスト:櫻井 綾 (ソプラノ)
 
 
 
ヘンデル:水上の音楽 より アレグロデチーソ

三浦真理:想い出は銀の笛 (手島尚子、坪川麻樹子、松田 佳、西方恵里)
       エメラルド・グリーンの風、真紅のルビー、ブラック・インヴェンション、
       紫の薔薇、ブルー・パステル

ヴィヴァルディ:5色ひわ  (ピッコロ・ソロ:石丸涼子)

ビゼー:カルメン組曲

(休憩15分)

メンデルスゾーン:真夏の夜の夢  (語り・歌:櫻井 綾)


(アンコール)
山田耕筰:この道
メンデルスゾーン:歌の翼に
 
 

 夏休みに入り、コンサートも夏枯れ状態で、私の好きなオーケストラ・コンサートはしばらくないので、寂しい日々です。とは言え、せっかくの休日ですから音楽を聴きたいところです。今日は、新潟県音楽コンクールの本選会がありますが、一般のコンサートは、新潟市ジュニア邦楽教室の定期演奏会とこのコンサートしかありません。どちらに行こうか思案しましたが、邦楽はちょっと苦手なので、こちらに行くことにしました。当日券を買って入場しましたが、ちょっと空席が目立ち、ほどほどの入りというところです。女性客が多く、男性は1割ほどでしょうか。
 今年はヘンデル没後250年、メンデルスゾーン生誕200年ということで、今日のプログラムには、ヘンデルのほか、メインにメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」が組まれています。アカデミー・メンバーがオーケストラ譜からフルートオーケストラ版に編曲したそうです。

 最初はメンバー9人が全員登場して、ヘンデルが演奏されました。フルート、アルトフルート、バスフルート、コントラバスフルートにより、きれいなアンサンブルを聴かせてくれました。女性7人、男性2人の編成で、男は低音部を支え、女性陣を盛り立てているようでした。演奏もさることながら、女性陣はヴィジュアル的に高水準であり、私好みのスリムな美人もおられ、これだけで聴きに来た甲斐があったようにすら感じました。
 2曲目はフルート4人による演奏で、5曲からなる組曲でしたが、それぞれに標題があり、いずれも親しみやすい曲で、曲調が違って楽しめました。
 3曲目は、小鳥のさえずりを表現した曲だそうですが、ピッコロ協奏曲というべき曲であり、聴き応えがありました。
 そして、前半最後はカルメン組曲から3曲が演奏されました。最初は1人が舞台袖で演奏して、演出に工夫もみられました。編曲も良くて、楽しく聴けました。

 後半は語りと歌を交えて、「真夏の夜の夢」です。前半とうって変わって、アカデミーのメンバーは黒いドレスに着替えており、右側に座って、左手の語り部を引き立てるような演出でした。「真夏の夜の夢」は名前こそあまりに有名ですが、細かな筋書きは知らなかったので、物語を知ることができて良かったです。ソプラノの櫻井さんは、語りが上手であり、歌声も素晴らしかったです。もちろんおきれいでした。

 アンコールはアカデミーメンバーだけで「この道」を演奏した後、櫻井さんと水島さんが前に出て、「歌の翼に」が歌われて終演となりました。
 ピッコロからコントラバスフルートまで多種のフルートが使われましたが、フルートはフルートであり、音色は同じため、どうしても単調な印象は否めませんでした。いくら演奏が良くてもフルートだけだと飽きてしまいそうでしたが、櫻井さんの歌があって良かったと思います。
 このアカデミーは活発な活動をされており、定期演奏会も今日が10回目です。私は初めて聴かせて頂きましたが、実力者揃いで、見事な演奏に感銘しました。今後の益々の活躍が期待されます。
 

(客席:H7、当日券:\2500)