新潟市ジュニアオーケストラ教室 第27回演奏会
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2008年9月15日(月) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
 

ロビーコンサート

  1.A合奏 弦楽アンサンブル  
             ベートーヴェン:メヌエット
  2.B合奏 木管アンサンブルT 
             久石 譲:崖の上のポニョ
  3.B合奏 木管アンサンブルU 
             ベートーヴェン:3つの二重奏第3番変ロ長調 
  4.B合奏 弦楽アンサンブル   
             ピアソラ:リベル・タンゴ 

A合奏  指揮:藤井裕子

  モーツァルト(ストーン編曲):教会ソナタ 第14番
  ヘンデル(ウッドハウス編曲):スキピオのマーチ
  L.アンダーソン:シンコペーテッド・クロック

B合奏  指揮:上野正博

  ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」より 「時の踊り」

(休憩15分)

ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」

(アンコール) 
エルガー:行進曲「威風堂々」第1番ニ長調

 
 

 9月も半ばとなり、新潟平野では稲刈りが始まりました。残暑が厳しいとの9月の長期予報がありましたが、さすがに過ごしやすい日々が続いています。今日も秋晴れの好天。日陰にいると風も涼しく、心地よい陽気です。せっかくのいい天気ですので、西堀の三吉でラーメンを食べた後、信濃川のやすらぎ堤まで歩き、川面を眺めながら、ベンチでひと休みしました。信濃川を渡る風はすがすがしく、川の流れを見ていると心が癒されます。川を下る水上バスから岸辺に寄せる波。我が町新潟もいいなあ・・。
 と感慨にふけりながらりゅーとぴあまで歩くとさすがに汗が出てきました。今日は恒例のジュニアオケのコンサートです。新潟市のジュニアオケは、全国的にも珍しく、全くの初心者から受け入れているのが特徴で、初級者のA合奏と上級者のB合奏に分かれて演奏が行われます。毎回期待以上のすばらしい演奏を聴かせてくれて、昨年も感激したことを思い出します。今日もどんな演奏を聴かせてくれるのか楽しみにしていました。
 ホールに着くと既に開場の行列ができていました。後尾に並んでいるとすぐ前に旧友が並んでいてビックリしました。お嬢様が出演されるそうです。ご活躍をお祈りします。

 いつものCブロックに席を確保し、開演前のロビーコンサートを聴きました。各グループともすばらしい演奏であり、熱演でした。特にクラリネットとファゴットのアンサンブルによる3つの二重奏は高水準であり、とてもジュニアとは思えませんでした。そして最後の弦楽合奏によるピアソラは圧巻でした。情熱あふれるタンゴのリズムに聴き惚れました、すばらしいアンサンブルに驚嘆し、ジュニアオケのレベルの高さを実感させてくれました。席に戻る途中音楽仲間に出会いましたが、やはり演奏のうまさに驚いておられました。

 さて、いよいよ本公演です。最初は初級者によるA合奏です。チェロが3人しかいないのにフルートが6人いたりして、編成はアンバランスです。小品を3曲演奏しましたが、いずれも上手に演奏できたと思います。見るからに小学生という小さな子供たちの姿はほほえましいですが、演奏は立派です。十分に大人の鑑賞に堪える好演だったと思います。

 続いて上級者によるB合奏です。まず最初は、「時の踊り」です。さすがにA合奏とはレベルの違いを見せます。演奏に関しての不安さは全くなく、楽しく聴かせてくれました。この曲は7月にロングアイランド・ユースオーケストラで聴いていますが、新潟ジュニアの方が明らかに演奏水準は高いのではないかと感じました。
 休憩後は「英雄」です。大曲に挑戦したことにまずビックリしましたが、それをちゃんと演奏したことにさらにビックリしました。ジュニアという枠を外して、アマチュアオケということで考えてみても高水準な演奏だったと思います。ホルンを始めとして、何人かトラが加わっていたようですが、演奏に破綻はなく、曲に没頭できました。

 アンコールは昨年同様に「威風堂々」。これまた文句のない、力強い演奏でした。オルガンも加わって大きな感動を誘いました。年を取って涙腺の弱くなった私は、感極まって涙があふれてきました。毎度の事ながら、ジュニアの演奏にこれほど感動するなんて、自分でも不思議です。演奏技術を考えれば大人にかなうわけがなく、ましてやプロオケとは月とすっぽん。しかし、毎年たくさんのコンサートを聴いている私ですが、これほどの感動はなかなか味わえません。甲子園の熱闘がプロ野球以上の感動を生み出すように、ジュニアならではの感動があるものと思います。
 蛇足ながら、ひとつ気になったこと。最後に退場するときはコンマスが一礼してほしかったなあ・・。ちっちゃなことですが、印象がだいぶ違います。これから気をつけましょうね。

 毎回感じますが、新潟のジュニアはたいしたものです。ジュニアオケ、ジュニア合唱団、ジュニア邦楽教室と新潟市のジュニアはいずれも高レベルでがんばっています。がんばれ、新潟!
 

(客席:2階C6ー31、全席自由:無料)