新潟大学管弦楽団 第43回定期演奏会
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2006年12月16日  新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮:河地良智
 
 
ボロディン:歌劇「イーゴリ公」序曲

チャイコフスキー:バレエ音楽「眠りの森の美女」組曲

(休憩15分)

リムスキー=コルサコフ:「シェエラザード」 (ヴァイオリン独奏:五來貴洋)


(アンコール)
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」より トレパーク

 
 

 サマーコンサート以来今年2回目の「オケラ」です。毎年メンバーが代わる学生オケの宿命で、年毎に演奏技術の差が出てしまうのは仕方ありません。サマーコンサートでは必ずしもいいできとは言い難かったのですが、半年間の練習の成果を期待して定期演奏会に赴きました。
 開場時間にホールに行くと、すでに開場待ちの長い行列ができていました。2階Cブロックはあきらめて、3階Iブロック2列目中央のいい席を確保まし。客の入りは良く、8〜9割は入っていました。客の入らなかったPブロックを除けば満席に近かったです。東響定期以上の入りです。 

 1曲目は「イーゴリ公」序曲です。各楽器の音は不良で、アンサンブルも良くなかったです。いい曲ではありますが、曲を味わうまでには至りませんでした。
 2曲目は「眠りの森の美女」。先月モスクワ・フィルで聴いたばかりであり、記憶に新しいので、学生オケの限界を強く感じてしまいました。プロ・オケと学生オケを比較するのも酷な話ではありますが・・。個々の演奏技術の未熟さがみられ、特に管楽器の不出来さが目に付きました。 

 休憩の後、後半はメインの「シェエラザード」。今度は前半とうって変わって、聴き応えあるすばらしい演奏でした。前半の演奏が嘘のように感じられるほどの気合いの入った、集中力のある演奏でした。コンマスの五來さんがソロを弾いたのですが、繊細な、哀愁を感じさせるすばらしい演奏でした。彼はまだ3年生。来年も期待できそうです。

 アンコールはちょっと雑な演奏。この曲はリズミカルにスピーディに演奏してほしかったのですが、アンサンブルがばらけてしまっていました。
 今日のコンサートは前半はいかにも素人オケというような未熟さも感じられる演奏でしたが、後半は学生オケとは信じがたいようなすばらしい演奏でした。とても同じオケとは思えませんでした。
 来年のサマーコンサートは「運命」をやるとのこと。また来年12月23日にはすみだトリフォニーホールで東京公演をやるそうです。益々のレベルアップに期待したいです。

(客席:3階I2-9、自由席:700円)