新潟交響楽団 第79回定期演奏会
  ←前  次→
2006年11月12日  新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮:船橋洋介
ヴァイオリン:井上静香
 
 
ショスタコーヴィチ:祝典序曲 Op.96

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35

(休憩15分)

ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」Op.95

(アンコール)
ドヴォルザーク:スラブ舞曲 ホ短調 Op.72-2

 
 

 荒れ模様の天気で、どうしようかと考えましたが、思い切って潟響定期に出かけました。さすがに芸術の秋。今日は各ホールでいろいろな催し物があり、駐車場は満杯。市役所にとめて寒風の中駆け足でホールに向かいました。

 当日券を購入して入場。自由席であり、今回は3階に席を取りました。中央のいい席は埋まっており、Iブロックの端の方に視覚的・音響的に良さそうな場所を確保し開演を待ちました。ところが開演間際になって席を退くよう指示されてしまいました。遅れてきた人のためにその席を空けておきたいので移動するようにとのこと。早く来て好きな席を確保したというのにねえ。3階は空席だらけで、全く客のいないブロックだってあります。遅れてきた人が座る席などたくさんあるというのに・・・。少しムッとしたけれど軟弱な私は反論もせず隣のJブロックに移動しました。

 ということで、暗い気持ちでコンサートに臨みました。1曲目は祝典序曲。聴き映えのする音楽であり、P席にバンダが出てきて盛り上げ、すばらしい演奏でした。沈んだ私の心をリセットしてくれました。

 2曲目は井上さんの独奏でチャイコフスキー。新潟市出身の井上さんはモスグリーンのドレスで登場。音量豊かな堂々とした演奏を披露。潟響の演奏も見事でした。
 第1楽章の後に入念にチューニング。オーボエに音まで出させていました。井上さんは室内楽やサイトウキネン、紀尾井シンフォニエッタなどで活躍しているそうですが、ソリストとしても一流奏者と遜色はないように思えました。新潟市民としては頼もしく思えます。今後の活躍に期待したいです。アンコールを聴きたいところでしたが、休憩に入ってしまいました。

 後半は「新世界」。多少のミスはありましたが、立派な演奏でした。音色的には一昨日聴いたモスクワフィルより良いと思えるほど。潟響を見直しました。
 アンコールのスラブ舞曲がちょっと雑だったのは残念です。指揮者が船橋さんになって一皮むけたように思われます。次回の定期は何とブルックナーの7番。大いに楽しみです。

 ホールを出ると寒風が吹いていました。秋深し、冬の足音が聞こえてきそう。
 

(客席:3階J3−18、自由席:当日券1200円)