ヴェルニゲローデ合唱団
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2006年11月4日  新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮:ヘルコ・ジーテ
ピアノ:キャサリン・ヴェステマン
独唱:ペーター・ハーバーマン
 
ドイツ民謡の世界 I
  愛は大きな歓びをもたらす(シュヴァーベン地方の民謡)
  お聞き、外から誰かがやってくる(バーデン地方の民謡)
  泉の水が流れるとき(シュヴァーベン地方の民謡)
  焔よりも、炭火よりも(18世紀の民謡)
  あの娘は赤いバラの唇(ツッカルマーリョ)
  鳥の結婚(編曲:ヴァンゲンハイム)

ドイツ民謡の世界 II
  目覚めよ、美しい恋人(ブラームス)
  タラウのエンヒェン(ジルヒャー)
  まことの友情は揺るぎなる(フランケン地方の民謡)
  菩提樹(シューベルト)
  野ばら(ヴェルナー)
  木の上に一羽のカッコウがいた(編曲:リング)

(休憩15分)

ドイツ民謡の世界 III
  こんなに美しいところはない(ツッカルマーリョ)
  もし小鳥ならば(ジルヒャー)
  美しい牧場で(ジルヒャー)

「子どもの魔法の角笛」集からの民謡(編曲:ルコフスキー)
  求め行けわが心、喜びを探しに
  ボクは哀れな小さいフクロウ
  いざ、時は来た(男声合唱)
  紡げ紡げ、わが愛する娘よ
  謎歌
  王様に2人の子どもがおりました
  子守歌(ブラームス)

子守歌の世界
  夜には何をしたものだろう(ドイツ民謡)
  眠りの精(ツッカルマーリョ)(女声合唱)
  わが子は夕べの風を聞く
  いま日は暮れて(クリーガー)
  月は昇って    

(アンコール)
  こだま(ラッソー)
  里の秋

 
 

 実は今日まで行く予定はなかったのですが、快晴の好天に誘われて出かけてしまいました。当日券を買い求めて入場。合唱ということで、1階席とステージ周囲以外の2階席のみの販売。空席は目立ちますが、この手の公演としてはまずまずの入りかな。

 この合唱団は、正式名を RUNDFUNK JUGENDCHOR WERNIGERODE (ヴェルニゲローデ放送青少年合唱団)といい、ドイツのザクセン=アンハルト州立音楽高校の15〜18歳の選抜メンバーとのことですが、さすがに外人さんなので、もっと大人に見えます。女性陣のオレンジ色のドレスが鮮やかです。
 曲はドイツ民謡を中心にしていますが、日本の民謡とは違って(当たり前ですね)美しい曲ばかり。団員が交代で前に出てソロを歌ったり、年配の独唱者が色づけに出てきたりと、飽きさせない演出です。多くはアカペラで、一部がピアノ伴奏で演奏されました。ホールいっぱいに澄んだ歌声がこだまし、至福のひとときを与えてくれました。

 合唱というと敬遠しがちでなのですが、こういう好演を聴くと認識を新たにします。日本の、それもアマチュアの合唱を聴くと、曲のつまらなさもあって、退屈してしまいます。特にコンクールの課題曲のつまらなさにはへきへきしてしまいます。今日のような曲を、今日のように歌ってくれるんならどんどん聴くんですけどね。

 アンコールは団員の一部が1階席後方に出てきて、ステージと客席との間で掛け合いをして、「こだま」を再現しました。Dブロックに席を取っていたので、左右に歌声が行き交い、ステレオ効果ばっちり。感激でした。最後は日本語で「里の秋」で締めてくれました。

 期待しないで、暇つぶしに出かけたコンサートでしたが、予想外にすばらしい内容に感銘を受けました。宝くじに当たったような満足感を胸にホールを後にしました。
 

(客席:2階D2−16、A席2700円、会員割引)