ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
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2005年2月25日 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
 
メンデルスゾーン:交響曲第4番 イ長調 Op.90「イタリア」

(休憩20分)

ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」

(アンコール)
ベートーヴェン:エグモント序曲


 
 
 

 ずいぶん久しぶりの、今年初めてのコンサートです。職場が変わってコンサートに行きやすい環境にはなったのですが、所用も多く、2ヶ月以上もご無沙汰していたことになります。もっとも魅力あるコンサートもなかったのですが。
 暖冬多雪という変な冬であり、肌寒い日々が続いています。おかげで風邪を引き、鼻水が垂れ、頭痛はするし、コンディションは最悪。ここはいい音楽を聴いてリフレッシュしなければ・・。 

 会場は7分程度の入り。空席が目立つのは寂しいです。こんないいオケをどうして聴きに来ないのでしょうねえ。今回の席はCブロック中央。ほんとに中央ですので、席まで行くのが大変。あちらこちらに馴染みの音楽好きの顔が見えました。

 拍手の中楽員が入場。全員揃うまで起立し、その後チューニング。第1、第2ヴァイオリンが左右に分かれ、コントラバスは左奥というドイツ式の配置。

 ブロムシュテットが登場して「イタリア」。あまり好きな曲でもなく、体調不良も重なって、抗ヒスタミン剤が効いている頭では音楽に集中できませんでしたが、ウトウトすることもなく聴き通すことができました。でも、感動というわけにはいかず。
 実は、大学の教養のとき、LPを聴くだけで単位が取れるという授業を選択し、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと聴かされ、メンデルスゾーンは「フィンガルの洞窟」とこの「イタリア」を聴いた記憶があります。以来メンデルスゾーンというと「イタリア」の出だしのメロディーが頭に浮かんでしまいます。楽して単位を取ろうという不純な動機で選んだ授業をきっかけにしてクラシック好きになってしまったというのもおかしな話です。

 ボーッとしながら、休憩時間は席から立たないでまどろんでいました。1000円で販売されていたプログラム(高すぎるぞ!)をみていましたら、他ではブルックナーの7番をやっています。そっちが聴きたかったなあ・・、残念。

 後半は「英雄」。ドイツ的というのがどういうのか表現はできませんが、こういうのじゃないかなあという重厚な演奏。とは言っても、重苦しいのではなく、派手すぎないメリハリのある演奏です。独特の節回しが新鮮に感じました。
 第2楽章の新潟弁でいう「ズル」という感じのコントラバスの音色が気に入りました。3楽章の踊るような演奏に思わず拍手する人がいましたが、その気持ちもわからないでもないというすばらしい演奏。4楽章も盛り上がり、これほど「英雄」を楽しんだことは初めてのように思います。

 会場の盛り上がりぶりも久しぶり。ブラボー屋さんも大忙し。ただし、演奏が終わらないうちに拍手するのはいただけません。フライングというタイミングでもなく確信犯的。アンコールがまたすばらしかったです。ベートーヴェンでこんなに気分高揚するなんて久しぶりです。

 いい気分もつかの間、風邪引きはつらいです。頭痛に鼻詰まり、目までシクシク。明日も仕事。今夜は早く寝なければ。

(客席:2階C6-22、S席:12600円:会員割引)