NHK交響楽団第1502回定期演奏会
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2003年12月5日  NHKホール
 
指揮:シュテファン・ザンデルリング
ヴァイオリン:ウート・ウーギ
 
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26

(アンコール)
ミルシュタイン:パガニーニアーナ

(休憩)

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調 作品47 

 
 
 

 毎年この時期は東京出張です。毎年なじみのビジネスホテルにチェックインするともう6時を回っています。本日のコンサートはいくつか目を付けていたのですが、昼間たまったストレスを解消するにはやはりオーケストラです。と言うことで、NHKホールへと急ぎました。

 原宿駅から駆け足して開演5分前に到着。2階席中央のチケットを買い、座席へと急ぎました。久し振りのN響定期、久し振りのNHKホールです。本日はFMの生中継もされ、テレビ収録もされます。

 新潟と違って拍手なしで楽員入場。本日の指揮者はシュテファン・ザンデルリング。あのクルト・ザンデルリングの息子で、兄はトーマス・ザンデルリングです。まだ30代の若手。もちろんN響初登場。

 さて、1曲目はブルッフ。独奏のウート・ウーギは名前はしばしば耳にしますが聴くのは初めて。堂々とした、風格のある演奏で、演奏が軽くならないのが良いです。どっしりと重厚でありながら、抒情的な心にしみるいい演奏でした。小編成のN響も負けずにいい演奏。指揮者の技量もいいのでしょう。
 アンコールのパガニーニアーナでも熱のこもった情熱的な演奏を披露。はじめパガニーニのカプリース24番かと思ったのですが、それをもとにしたパガニーニアーナという曲だそうな。いずれにしてもすばらしい演奏に満足しました。

 後半はショスタコーヴィチ。父の18番の曲だそうですが、これまたいい演奏。奇をてらうことなく、重厚な、落ち着いた、巨匠然とした演奏でした。最近聴いたこの曲の演奏で、もっとも心にしみたいい演奏に感じあした。
 やはり指揮者の力量はたいしたもののようです。今後の活躍が期待されます。そして、N響の実力もすごいなあ、と改めて感じ入りました。巨大なNHKホールですが、弱音から強音まで澄んだ音を響き渡らせていあした。新潟などの地方公演では今ひとつ実力を発揮してくれないN響ですが、やはり本拠地での定期公演は力が入っているのでしょうか。感銘深い演奏に心は晴れ晴れ、ストレス解消に役立ちました。

 FMの生中継を聴いた方はどんな感想を持たれたでしょうか。テレビ収録していましたので、そのうち放送されるでしょう。楽しみにしたいです。
 

(客席:2階C11-21、A席6930円)