新潟交響楽団 第66回定期演奏会 | |
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2000年6月25日 新潟市民芸術文化会館コンサートホール | |
指揮:河原哲也 | |
ワーグナー:ジークフリート牧歌 (休憩) マーラー:交響曲第1番 ニ長調 「巨人」 (アンコール) |
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今日は神の国発言で揺れる森内閣の命運をかける衆議院議員選挙の投票日です。朝方はどんよりした梅雨空でしたが、昼過ぎから晴れて爽やかな午後となりました。競技場では高校の陸上競技会が開かれていました。 仕事はオフですが、プライベートでいろいろあり、行けるかどうか定かではなかったですが、入場券は買っておきました。幸い夕方まで何とか都合がついてどうにか行けることになり、2時の開演ぎりぎりに着席しました。 いつもこの定期演奏会は休日の午後2時に行われ、行きやすい感じもするのですが、意外に都合がつかなくて、まったく久しぶりです。 新潟交響楽団は潟響(がたきょう)という名で、新潟大学管弦楽団(こちらはオケラという)と並んで、市民に親しまれているオーケストラです。市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)オープン当初の定期演奏会は、あまりの人気で、席が足りなくなって大騒ぎした事件がありましたが、今回の客席は5分程度の入りかな。混むかと思って指定券を奮発していたので拍子抜けで、ちょっと寂しい感じがします。しかし、車椅子の方が多数おられ、人工呼吸器をつけた方までおられて、市民のコンサートを実感させていました。 さて、1曲目はジークフリート牧歌。潟響の精鋭を集めたという小編成のアンサンブルの演奏です。アマチュアですから技術的問題点は仕方ないですが、優しく爽やかな曲を概ね大過なく演奏し、客席にやすらぎを与えてくれました。大曲を前にして、穏やかに休息をとっておられる方々も目に付きました。 休憩の後、巨人です。ちょっと粗っぽくて、技術的問題も多々ありましたが、熱気や意欲はよく伝わってきました。この曲はホルンを初めとする金管の活躍が演奏のできを左右しますが、まずまず頑張ってくれました。 実はこの曲は、4月の東響定期で聴いたばかりです。プロとアマチュアを比較するのも見当違いですが、熱演度では潟響が勝っていました。音は汚く、音量の割りに音の厚みが感じられないですが、奏者のエネルギーは感じられました。最後にホルンが起立して大音量で奏でるところが、実演でのこの曲の重要な鑑賞ポイントですが、ここで思わず感動の涙が浮かんでしまいました。周囲の人も満足した表情でした。 アンコールがこれまでにないきれいなアンサンブルでこれまた驚きました。こんないい音が出せるんだったら、始めっから出してくれればいいのに。なんちゃって。 11月19日に行われる次の定期は、マーラー5番のアダージェット、シベリウスのヴァイオリン協奏曲、ストラヴィンスキーの火の鳥だそうです。好演を期待したいです。 |