CDあれこれ



更新日記の中で紹介したCDをここに再掲し、まとめておきます。
 
 
驚異のコルラトゥーラ・ソプラノ、アラ・ソレンコワ(ALLA SOLENKOVA IN JAPAN)(GRAND SLAM)

 1957年の来日時に録音された音源を完全な形で復刻したものです。噂通りの驚異的な歌声は、だまされたと思って是非聴いてみてください。LPからの復刻ですが、音質も良好です。

(2009/12/31)
 
 
111 YEARS OF DEUTSCHE GRAMMOPHON THE COLLECTOR'S EDITION

 グラモフォンの創立111周年記念のCD55枚のボックスセットを買ってしまいました。フルトヴェングラーからドゥダメルまで、グラモフォンの名盤が発売当時のデザインの紙ジャケットに収納されています。私はAmazonで9136円(今日現在では値上げされています)で買いましたが、この安さには驚きです。円高の恩恵でしょうか。LP時代に買ったもの、持っているCDもかなりありましたが、思わず買ってしまいました。演奏もさることながら、オリジナルそのままの紙ジャケットが大きな魅力です。
 また、111人の音楽家の演奏を1曲ずつ名前のABC順に並べてCD6枚組にした「ドイツ・グラモフォン創立111周年ベスト111トラック」も面白いです。これも輸入盤は2000円ほどで買えます。

(2009/10/25)
 
 
ラトル/BPO:ブラームス交響曲全集

 重厚なサウンドの上に軽快な演奏が展開されており、さすがにBPOと感じさせます。特に2番が良かったです。このCDは、国内盤はCD3枚+DVD2枚という豪華仕様。定価は6000円ですが、新譜にもかかわらず、Amazonで4514円で買えました。通常国内盤はCDだけだと再販価格維持制度のため値引きはないのですが、DVD付きだとなぜか値引きされます。DVDは再販価格維持制度が適用されず新発売でも値引きされるので、DVD付きCDも同じ扱いなんだと思います。場合によっては、値引きのないCDのみの通常盤より値引きされたDVD付きの特別盤の方が安かったりする場合まであります。買う方としてはありがたいのですが、このカラクリはどうも理解できません。

(2009/8/9)
 
 
MOZART COMPLETE WORKS

 輸入盤の価格破壊については何度か書きましたが、「MOZART COMPLETE WORKS」(BRILLIANT)というCD170枚組(+CD-R1枚)のボックスをついに買ってしまいました。以前より欲しかったのですが、高額なので躊躇していました。ところがタワーで9990円で売っていたのです。ネットでもこれほど安くは買えません。ポイント2倍セール中でもあり、迷わず買いました。1日1枚聴いても半年かかる量ですから、とても全部聴ききれるものではありませんが、どんな曲か調べる事典としては重宝するはずです。文字でなく実際に聴くことができるのが何よりのメリットと思います。1枚当たりで計算すると60円にもなりません。ベートーヴェンのボックスも100枚組9990円で売っていました。コンサート1回分のお金で、これだけのボックスが買えるというのは驚きです。お買い得だと思いますが、皆さんはいかがですか。

(2009/7/5)
 
 
パーテルノストロ指揮ヴュルテンベルク・フィル:ブルックナー交響曲全集

 今話題の(?)激安ブルックナー交響曲全集です。演奏は、パーテルノストロ指揮、ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団です。指揮者の名前は聞いたことがありませんが、オケは飯森範親さんが音楽監督をしていたことがあり、そのとき録音したCDを何枚か聴いたことがありました。当時は東響のコンマスの高木さんも第一コンマスとして在籍しており、シェエラザードでは見事なソロを聴かせてくれました。
 この全集は、CD11枚組で、交響曲第0番から第9番のほか、テ・デウムが収録されています。コンチェルトで1580円で売ってました。聴いてビックリ。安かろう、悪かろうという先入観は見事に覆されます。Basilika Weingartenという大聖堂でのライブ録音で、残響の豊かさがブルックナーの音楽にピッタリです。この値段でこれだけの演奏が聴けるとは驚異です。通常の再発盤CD1枚の値段で全集が買えるのですから。買って損はないので皆様にお勧めします。

(2009/6/21)
 
 
シューベルト:管弦楽版「死と乙女」、4楽章版「未完成」(ファレッタ指揮バッファロー・フィル、NAXOS)

 「死と乙女」は名曲ですから編曲もいろいろされているようですが、これは管弦楽版で、まさに交響曲です。重厚な聴き応え有る曲となっており、一聴の価値あろうかと思います。カップリングの4楽章版「未完成」は、「未完成」を完成させちゃったものです。これは余計なお世話であり、「未完成」は未完にしておくべきでしょうね。


F.シュミット:交響曲第1番ほか(シナイスキ指揮マルメ交響楽団、NAXOS)

 ウィーンでブルックナーに学んだというだけあって、随所にブルックナー的なサウンドが見え隠れしますが、軽く明るい、美しい曲です。CD帯の解説に「喜び溢れるブラームス」という表現がありますが、言い得ていて笑ってしまいます。


茂木大輔指揮もぎオケのベートーヴェン:交響曲第7番+第8番+ウェリントンの勝利ほか

 DVDですが、先日の茂木さんのコンサート会場で売っていたものです。昨年の三鷹でのコンサートを収録したものですが、同じ内容のコンサートを新潟でも開催しています。臨時編成のオケながら、素晴らしい演奏であり、改めて感動が甦ります。茂木さんの解説も収録されているのでコンサートと同様に楽しめます。

(2009/6/14)
 
 
ドラティ:ハイドン交響曲全集

今年はハイドン没後200年で、ハイドンイヤーなんだそうです。りゅーとぴあではハイドン・ツィクルスと称して、一連のハイドン関連のコンサートが行われます。予習がてらに、安さにひかれて、ドラティのハイドン交響曲全集(CD33枚組)を買ってしまいました。古い録音ではありますが、音質は良く、大変聴きやすいです。どれも同じと思っていたハイドンの交響曲の多彩さに認識を新たにして感動していますが、この全集で残念なのは解説書がないこと。CDの曲目一覧しかありません。どういう曲なのかさっぱり分からず困っていましたが、本屋で捜してみたら、井上太郎・著「ハイドンの106の交響曲を聴く」という本がありました。この春出たばかりの本ですが、各曲を知るにはちょうど良かったです。
 実は全集としては、今年新潟に来るアダム・フィッシャー指揮ハイドン・フィル盤がほしかったのですが、ちょっと高かったので、安いドラティ盤にしてしまいました。フィッシャー盤は今度MP3盤がCD8枚組で安く出るようですが、気になるのはCD150枚+CD-ROMの「ハイドン・エディション」です。ここにアダム・フィッシャーの全集も含まれます。ネットでは2万円前後で買えるようなので大変お得なのですが、買ったところでとても聴ききれそうもありませんね。それにしましても、輸入盤の価格破壊はすさまじく、驚くばかりです。

(2009/5/31、6/7)
 
 
バラキエフ・ピアノ協奏曲集(NAXOS)

 バラキエフというと「イスメライ」しか知らなかったのですが、なかなか馴染みやすいピアノ協奏曲を書いていたんですね。第1番は18歳、第2番が24歳の作品というのは驚きです。CDの帯にあったコピーは「ラフマニノフ、チャイコ、ショパンを聴き飽きた人へ ロシア音楽の開拓者、バラキエフの美しすぎる協奏曲」。まさにその通りの美しい曲です。こういう秘曲を見つけ出すのがNAXOSの楽しみです。

 
バッハ:ゴールドベルク変奏曲(Org:エレナ・バイシャイ、BRILLIANT CLASSICS)

 この曲はいろんな楽器で演奏され、最近ではカトリン・フィンチによるハープ盤も良かったですが、オルガンもいいですね。幻想的な雰囲気が漂います。このCDはタワーで790円で売ってましたが、お買い得だったと思います。

(2009/5/17)
 
 
クライバー指揮バイエルン国立管:ベートーヴェン:交響曲第4番・第7番

 イタリア盤ですが、1000円でお釣りが来ました。クライバー/バイエルン国立管のこの曲のライブ盤といえば、1982年の録音が有名ですが、このCDは1986年5月の録音で、アンコールの「こうもり序曲」と「雷鳴と電光」も入っています。録音場所についての記載がないのですが、調べてみたら、何と1986年5月19日の昭和女子大人見記念講堂での録音でした。演奏はすさまじく、まさに爆演という表現がピッタリ。CDを聴くだけで思わず興奮し、ブラボーを叫びたくなってしまいます。これを生で聴いたら大興奮だったでしょうね。

(2009/5/3)
 
 
ブレイク:ピアノと弦楽器のための作品集(NAXOS)

 NAXOSの新譜です。爽やかな親しみやすいメロディーがあふれ、聴いていて癒されます。帯のキャッチコピーは「まるで映画を見ているように聴いているだけで次々と風景が目に浮かぶような音楽集」とあり、まさにその通りです。こういう隠れた名曲を見付けるのがNAXOSの楽しみです。ちなみに昨年4月の日記にも書きましたが、NAXOSの在庫新潟一はCD専門店ではなくて、戸田書店新潟南店です。ここは新譜でも1000円と安いですし、図書券も使えます。ただし新譜の入荷は少ないので、新譜を買うならやはり専門店の東堀のコンチェルトが一番と思います。ここは掘り出し物が多くあり、一見の価値ありです。

(2009/1/18)
 
 
ゲルギエフ/LSO:マーラー「復活」

 緩急・強弱のレンジが非常に広く、休止時の絶妙の間が緊張感を生んでいます。ゲルギエフはロシア物では数々の名盤を録音し実績を積んでいますが、マーラーでも独自の世界を築いています。ロンドン響との相性も良いのでしょうね。余白には10番よりアダージョが納められていますが、これもいい演奏です。このシリーズは既に、1番、3番、6番、7番が発売になっていますが、いずれも期待に違わぬ名演奏でお勧めです。

(2008/12/28)
 
 
KARAJAN SYMPHONY EDITION

 今年はカラヤン生誕100周年ということで、さまざまな記念盤発売や記念セールが行われましたが、先日カラヤンのベルリン・フィルとの交響曲集(Symphony Edition 、DG、CD38枚組)がタワーで9690円(amazonでは 9308円でした )で売っていたので買ってしまいました。何を今さらカラヤンなんかと言われそうですが、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、メンデルスゾーン、シューマン、チャイコフスキーの全交響曲、モーツァルトとハイドンの後期の交響曲が納められており、録音も70年代後半のアナログ末期の優秀な録音であり、80年代のデジタル録音も含まれます。一日1枚聴いても一ヶ月以上かかるボリュームですから、超破格のお買い得盤だと思います。それぞれの交響曲全集を単独で買うとかなりの高額になるはずですので、この価格は驚きです。私が若い頃、カラヤンが好きだと言うのは恥ずかしく、アンチカラヤンがかっこよかったりしました。今でもカラヤンやオザワが好きだなどというと、マニアの方々からはフーンとバカにされそうです。カラヤンが最上とは思いませんけれど、カラヤンの良さも明らかにあります。限定版ですが、まだ在庫はあるようです。お買い得は間違いないので、興味がある方はどうぞ。
 最近は輸入盤の安さには驚くばかりです。ギュンター・ヴァントのブラームス交響曲全集(BMG)が1390円というのにもびっくりして思わず買ってしまいました。安い輸入盤ばかり買うことが多くなり、国内盤の新譜を買うことが少なくなりました。魅力ある新譜があれば別なんですけれど・・。

(2008/12/7)
 
 
アルゲリッチ&チョン・ミュンフン、フランス国立フィル:シューマン・ピアノ協奏曲

 シューベルトの未完成もカップリングされています。2001年12月のライブ録音で、フランス国内のみでのリリースでしたので日本初発売となります。ライブならではの情熱あふれる演奏に圧倒されます。タワーレコード独自の企画(VINTGE COLLECTION)で、1000円と安いのでお勧めします。


朝比奈隆:ブルックナー交響曲選集

 1980年に東京カテドラルで録音された幻の演奏で、初CD化されました。交響曲第4番(日本フィル)、第7番(東京交響楽団)、第8番(大阪フィル)、序曲ト短調(新日本フィル)が4枚に納められています。会場が教会ということもあって、残響豊かな豊潤なオーケストラサウンドを味わえます。朝比奈の演奏はどっしりと荘厳であり、残響と見事に融合しています。これもタワーレコード独自企画で3000円と格安なので損はありません。秋の夜長に聴くには最適と思います。


ペトリ・サカリ指揮アイスランド交響楽団:シベリウス交響曲集(NAXOS)

 交響曲7曲のほかタピオラとフィンランディアが収録されており、日本独自に4枚組のBOXで発売されました。来日記念盤になるはずでしたが、来日は中止されましたので、幻となりました。BOXのデザインがすばらしく、安価ではありますが演奏も十分な内容です。小出郷文化会館で演奏するはずだった第5番を聴きながらこの文章を打っていますが、いい演奏です。生で聴けないのが誠に残念です。金融危機を怨むしかありません。

(2008/10/26)
 
 
ザ・ベスト・オブ・フィンジ(NAXOS)

 フィンジは歌曲や合唱曲で知られるイギリスの作曲家ですが、クラリネット協奏曲やチェロ協奏曲が隠れた名曲として知られています。この両曲を含め、フィンジの名曲の数々が納められています。癒しのひとときを得たい方におすすめです。


グザヴィエ・ドゥ・メストレ:エトワールの夜

 ドビュッシーの曲をハープで演奏したアルバムです。始めからハープのための曲じゃないかと思うほどピッタリはまっています。眠れない夜に静かに聴くに最適です。共演のディアナ・ダムラウ(ソプラノ)の歌声もきれいです。ハープというときれいな女性を勝手にイメージしてしまいますが、実はメストレは男性。しかし、ウィーン・フィルの主席を務める実力者で、ものすごいイケメンでもあります。貴公子という言葉がピッタリの容姿はハーピストとして納得です。今年の11月に来日し、地方公演もあるようですが、新潟に来ないのは残念です。


スーパーギタートリオ:Friday Night in San Francisco
 

 実は、机の引き出しから、20数年前にエアチェックしたカセットが出てきて、聴いてみたら大感激。CDで是非聴き直したいと思い、Amazonに注文したらすぐに届きました。ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシア、アル・ディ・メオラの3人のギタリストがアコースティック・ギターでバトルを繰り広げます。信じられないテクニックとライブならではの熱気。ちょっと古いCDですが、暑気払いにぴったりの1枚です。

(2008/8/17)
 
 
マタチッチ/N響の新潟県民会館ライブ

 タワーレコード新潟店に行ったら、AltusのCDが1050円でワゴン売りされていました。高くて買いそびれていたCDが何枚かあったので購入しました。なかでもマタチッチ/N響の新潟県民会館ライブが良かったです。40年以上前の開館当初の録音ですが、大変聴きやすく、やや早めの熱気あふれる演奏は感動ものです。新潟県人としては持っていなくてはと常々感じていたので、安価に買えて良かったです。もう生産されていないようなのでお早めにどうぞ。

(2008/7/13)
 
 
マーラー:交響曲第9番

 このところマーラーの9番に没頭しており、今週は毎晩寝る前にCDを聴いています。マーラーを聴き始めて30年。9番のすばらしさがわかったのは最近です。年を取って初めてわかるのかもしれません。私の人生も終盤に近いのでしょうか。第4楽章を聴きながら毎晩眠りに落ちていますが、いずれ永遠の眠りに入ってしまうのでしょうね。9番に関しましてはCDをかなり買い込みましたし、思い入れも多いので、いずれ別にまとめたいと思っています。
 さて、昨日タワーレコード新潟店に行ったら、マーラーの9番ではバーンスタイン/BPOと並んで名盤の誉れ高いカラヤン/BPOのライブ盤(1982年録音)が2390円で売っていました。ついこの間まで5千円以上で売っていたのに半額以下。高く買った私はがっかり。興味ある方はお早めにどうぞ。お買い得ですよ。私はバーンスタインの方が好きですけど、聞き比べのためにも買って損はないCDです。
 と、ワルター/VPO(1938年録音)を聴きながら書いています。先日安いNAXOS盤を買ったのですが、70年前の録音ながらも聴きやすい音でビックリしています。速いテンポにもビックリ。全曲で70分43秒は最速なのではと思います。味わいもあるのですが、現代の思い入れたっぷりの演奏を聴いていると、あっけなく終わってしまって拍子抜けに感じてしまいます。ちなみにNAXOSのCDの在庫が新潟で一番多い店は、タワーでも、HMVでも、VIRGINでも、石丸でも、コンチェルトでもなく、おそらく戸田書店新潟南店でしょう。私は頻繁に利用させていただいております。

(2008/4/13)
 
 
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第5番ホ短調
 ピアノ:シュミット=レオナルディ、クチャル指揮ヤナーチェク・フィル(Brilliant Classics 8900)

 変なCDを見つけましたので紹介します。ラフマニノフのピアノ協奏曲第5番。え?、と思われた方はさすがですね。そう、ラフマニノフのピアノ協奏曲は4番までですものね。これは交響曲第2番をピアノ協奏曲にアレンジしたものです。とは言え、ゲテモノではなく、ラフマニノフの孫も公認したという立派な作品です。ピアノ協奏曲としてのできは今ひとつのように感じますが、甘美なラフマニノフ節に悩殺されたい方は話の種にどうぞ。
 以前このホームページのおすすめCDコーナーでベートーヴェンのピアノ協奏曲第6番というのを紹介したことがありました。これはヴァイオリン協奏曲をピアノ協奏曲にアレンジしたものでしたが、こちらは協奏曲としてできが良く、その後何枚かの別のCDが発売になっています。これも聴き応えありますのでどうぞ。

(2008/3/9)