五輪塔
右側の斜面に墓石群がみえる。新しいお墓もあれば古いものもあり、いまでも墓地として利用されているようだ。
形状からみると、このお墓は江戸時代のものであろうか。竹藪に埋もれはじめているので、持ち主もわからず、いわゆる先祖墓ということになるのだろう。
道路からは見つけにくいのであるが、黒い球状の石が鈍く光っているのが見える。登ってみると立派な五輪塔が十基以上ずらっと並んでいる。少なからず興奮してしまった。草取りが丁寧に行われているので、お守りしている方がおられるようだ。
通常、向島で五輪塔といえば、細い石柱の角に切れ目を入れた一石五輪塔がほとんどであり、実際に五輪の形をしたものは少ない。直径も大きいので、かなり地位が高かったか、あるいは勢力を張っていた一族のものと思われる。この近辺では新田家か木曽家につながるもののであろうか。とすると、鎌倉時代まで遡ることになるのかもしれない。文化財としても貴重であると思われるので、調査の重点対象とするつもりである。