痔瘻(あな痔)
肛門から奥に1.5cmくらいのところにある肛門小窩という小さなくぼみから細菌が侵入して膿をため(肛門周囲膿瘍)、膿が出た後に肛門内と膿の出口がつながってトンネル状となり、いつまでも少量の膿が出続ける状態を痔瘻と呼んでいます。
症状
浅い部分を走っている痔瘻は、膿の出口から肛門方向に向かってスジ状のしこりを触ることができますが、深い部分の痔瘻は肛門外から触ることはできません。通常は、膿をためて腫れなければ痛みはありませんが、痔瘻の出口から、少量の膿や時に出血を見ることがあります。時に出口のみふさがり、再度膿をため肛門周囲膿瘍となると、腫れて痛みます。
治療
痔瘻は肛門内の細菌の入り口に問題がありますから、抗生物質の治療で完治することはまれで、入り口も含めて処置する手術が必要となります。また、複雑な痔瘻を長期間(多くは5年以上)放置していると悪性化して痔瘻癌になることがありますから、痔瘻は可及的速やかに手術で完治する必要があります。(といっても、『今月中に手術しなければいけない』と言うほど緊急性はありませんが・・・)
これが痔瘻だ!