栃窪温泉 鷺乃湯 (上越市柿崎区) C  (泉質A、浴室D、設備D、眺めD) 2015年廃業

上越市柿崎区栃窪834 TEL:025-536-9597 営業時間:9:00-21:00 定休日:なし
泉質:ナトリウム-塩化物泉、13℃、ため湯
タオル:なし サウナ:なし 露天:なし 石鹸:なし シャンプー:なし 休憩所:あり 食堂:食事可

場所:柿崎町中心部から山手に入る。北陸道柿崎インターからだと国道8号線を少し柏崎方面に進んで坂を少し上がった道路沿いに看板が出ているのでそこを山側に右折する。北陸道の下をくぐり抜け田畑の中の細い道を進む。かやぶき屋根の残る集落を越えると細い山道になる。途中曲がり角があるが、案内板の字が消えかかっているので注意。古ぼけた山の中の農家という感じの建物で、看板がないと温泉とは気付かないかもしれない。軒先には柿が干してあった。奥まった母屋の入り口から入る。玄関先になぜか田舎の香水の香り。フロントなどあろうはずはない。声を掛けると奥から女将さんが出てくる。

料金:入浴料は600円、タオルなし。

浴室:右手に浴室の小屋があり、長い渡り廊下を歩いていく。庭先の木々が美しい。浴室は歴史を感じさせる。わかりやすく言うなら汚い。浴槽には木のふたが掛けてあり、ふたを開けて入浴する。洗い場の蛇口は1つのみ。石鹸はない。

泉質:濁った湯。塩辛く、やや硫黄味・鉄味がする。源泉温度13度のナトリウム-塩化物泉。主な成分は、ナトリウムイオン2384.7mg/kg、カリウムイオン164.6mg/kg、カルシウムイオン47.8mg/kg、塩素イオン3191mg/kg、炭酸水素イオン732.9mg/kg、硫酸イオン406.7mg/kgなどである。長い歴史のある霊湯だそうで、浴室前にも地蔵様が祀ってあった。冷鉱泉であるので当然沸かしている。普通の温泉ならば沸かした湯を浴槽に注いで循環させているが、ここは昔ながらに釜で炊いており、たまり湯である。源泉のバルブがあって、熱かったら源泉でうめる。ちょっと汚い感じであるがこれも風情というもの。浴室床も鉄分で赤茶け、汚らしく見える。しかし、お湯そのものは濃くて効能がありそうである。

コメント:宿泊できるが、秋の土曜日に訪れたが、私以外の客はなかった。大正から昭和初期にタイムスリップしたい人にすすめます。通の人向き。女将さんにきくと、何の宣伝もしないのに遠くから客が来るし、頼みもしないのにガイドブックに紹介されると笑っておられた。確かに薬効ありそうな湯である。山奥であるが国道から10分程度なので、立ち寄ってみるとよい。休憩用広間あり食事可能。きれい好きな人には勧められない。家族連れにも向かない。

*2015年に廃業したそうです。(2016/5/21追記)

(No.91 1998/10/17、2010/9/23料金訂正)

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