ジャン・チャクムル ピアノリサイタル | |
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2019年8月1日(木) 19:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール | |
ピアノ:ジャン・チャクムル (使用楽器:KAWAI SK-EX) | |
ショパン:ワルツ第1番 変ホ長調 Op.18「華麗なる大円舞曲」 メンデルスゾーン:幻想曲 嬰ヘ短調Op.28 「スコットランド・ソナタ」 J. S.バッハ:イギリス組曲 第6番 ニ短調 BWV 811 T.プレリュード U.アルマンド V.クーラント W.サラバンド、ドゥーブル X.ガボットT-U Y.ジーグ (休憩20分) シューベルト:ピアノ・ソナタ 第7番 変ホ長調 D568 ショパン:24の前奏曲Op.28より 第6番、7番、8番、15番、23番、24番 バルトーク:野外にて Sz.81 T.笛と太鼓 U.舟歌 V.ミュゼット W.夜の音楽 X.狩 (アンコール) シューベルト/リスト:「美しき水車小屋の娘」より 水車屋と小川 |
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今回のピアノリサイタルは、2018年11月に開催された第10回浜松国際ピアノコンクールの優勝者コンサートツアーの一環です。 続いてのバッハのイギリス組曲は、メンデルスゾーンの流れそのままに、倍速再生するかのような猛スピードです。6曲からなく組曲のそれぞれを楽しむ間もなく、音の機関銃の連射にノックアウトされました。 休憩後の後半は、シューベルトのピアノソナタ第7番です。この演奏も前半の印象そのままに、緩急自在に、淀みなく流れ出る音の洪水に身を任せました。 続いてはショパンの24の前奏曲からの6曲。ダイナミックレンジを大きくとり、歌わせどころはしっかりと歌わせ、聴き応え十分な演奏でした。いつも聴くショパンとは世界が異なり、チャクムルにより全く別の曲に作り替えられたかのようでした。 最後はバルトークの「野外にて」です。自然界の様々な音を模倣したという5曲からなりますが、各曲の対比も見事であり、色彩感あふれる演奏は、聴く者を圧倒しました。夜の音楽と題された第4曲の深遠な静けさから一転して、雷鳴が轟くように荒々しい第5曲のすさまじさにおののきました。プログラム最後を締めくくるにふさわしいパワー溢れる演奏でした。 アンコールはシューベルトの歌曲をリストが編曲したもの。これまでの興奮を鎮めるかのように、ゆったりと、しっとりと歌わせ、極上の演奏で酔わせました。 ちょっと華奢にも見える細身の体から繰り出されるパワーあふれる音楽。音はあくまでも澄んでいて、濁りは全くありません。色彩感豊かにキラキラと輝いています。
(客席:2階C5-3、会員割引¥2700) |