新潟フルートアンサンブル・アカデミー第16回演奏会
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2015年11月7日(土) 14:00  だいしホール
 
石井愛、石丸涼子、榎本正一、佐藤鎮香、手島尚子、西山直子、吉田久美
 

廣瀬量平:ブルートレイン(フルートオーケストラのための)

ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲「アメリカ」から 第1、第4楽章

J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第4番

(休憩15分)

ショパン:ロッシーニの主題による変奏曲 (独奏:榎本正一)

ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
   (1st:手島尚子、2nd:石井 愛、Alto:佐藤鎮香、Bass:石丸涼子)

グリーグ:ソルヴェイグの歌

ディズニーメドレー

(アンコール)スカボローフェア

 今日もたくさんのコンサートがあり、どれを聴くべきか悩ましい日曜日となりました。このコンサートのほか、りゅーとぴあでは「チェコ国立ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団」、加茂では「幸田浩子ソプラノリサイタル」、越後川口では私の知人のご子息が出演される「温もりの響木II クラシックコンサート」があり、見事に時間が重なっていました。最後までどれを聴くか決断できず、結局どの公演のチケットも買っていませんでした。

 今日は朝起きたら小雨模様。仕事上の問題があり、新潟から離れられず、結局加茂と川口遠征はあきらめました。そこで、ストレス解消にはオーケストラが良いかと思い、りゅーとぴあに行き、ブルノ・フィルの当日券を買おうということにしました。
 ところが、チラシ集めの後、いざ買う段になりましたら、曲目に魅力はないし、チケットは高額だし、と雑念がよぎり、直前になって予定を急遽変更しました。
 結局昨日に続いてだいしホールへと急ぎました。500円増しの当日券を買って入場しましたが、開演間近に関わらずホール内は空いていて、好きな場所を選ぶことができました。今日はビジュアルも重視したかったので、躊躇なく2列目中央に席を取りました。

 開演時間となり、カラフルなドレス姿が麗しい6人の美女が登場。一目見ただけで、今日来て良かったと感激しました。これだけの美女揃いは夢のようです。

 1stの手島さんの耳を劈くような高音の一撃で演奏開始。ピッコロからバスフルートまで、フルートオーケストラの醍醐味を味わえる曲です。コンサートの始まりとしては最良であり、一気に演奏に引き込まれました。
 以後、曲毎に、担当楽器と席順の変更をしながら演奏が進められましたが、ほとんどは手島さんが1st、石井さんが2ndを務めていました。

 「アメリカ」は編曲の良さもあり、原曲にも劣らない聴き映えある演奏でした。ブランデンブルク協奏曲では榎本さんがコントラバスフルートで加わり、演奏を下から支え、見事なアンサンブルを作り出していました。

 休憩後の後半は、榎本さんのソロによるロッシーニの主題による変奏曲で始まりました。美女たちを従えた榎本さんは演奏もさることながら、お姿もかっこいいですね。ハードロッカー風で、クラシック奏者には見えません。

 続いては、椅子が片付けられ、手島さん、石井さん、佐藤さん、石丸さんの4人でローエングリンが立って演奏されました。この小さな編成に関わらず、壮大なワーグナーの楽劇の世界をうまく表現していました。

 そして次は、7人全員が着席してソルヴェイグの歌です。交代にソロを取りながら、切々とした、胸に迫る音楽を聴かせてくれました。

 最後は榎本さんがコントラバスフルートに回って、ディズニーの楽しい音楽を軽快に演奏して楽しませてくれました。

 そして、石丸さんの挨拶の後、アンコールにスカボローフェアを、行く秋を惜しむかのように静かに演奏して終演となりました。

 「美しい人が美しい曲を演奏すると、より美しく聴こえる」というのが私の持論ですが、今日の美女たちの演奏に接し、その考えに間違いはないということを再確認しました。

 演奏に、ビジュアルに、大満足できた演奏会でした。こんな高水準の演奏を、より多くの人たちに楽しんでもらいたいものです。空席がもったいなく感じられる素晴らしい演奏だったと思います。
  


(客席:B-9、当日券¥2500)