新潟大学管弦楽団第34回サマーコンサート
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2013年7月6日(土) 18:30  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:河地良智
 



ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲

シベリウス:交響曲第7番 ハ長調 Op.105

(休憩15分)

ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68

(アンコール)
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 より
 
 

 梅雨前線が停滞し、雨が降り続く生憎の週末となりました。この時期は仕方ないとはいえ、うっとうしい土曜日となりました。こんなときは良い音楽を聴いて気分転換を図らねば・・。

 ということで、今年も恒例のサマーコンサートに赴きました。毎年団員が入れ替わるのが宿命の学生オケですので、今年のオケがどんなか確かめるのも楽しみです。
 早めに開場待ちの列に並んで、Cブロック正面に席を取りました。客の入りはいつもより少なめでしょうか。

 拍手の中団員が入場。遅れてコンミスが登場して一礼。チューニングを終えて、お馴染みの河地さんが登場して開演です。

 最初は「運命の力」序曲でしたが、冒頭の金管の合奏がばっちりと決まり、湧き上がるような弦のアンサンブルも美しく、今年のレベルも高いなあと思わせました。若さあふれ、明るく力強い演奏で、1曲目からして良い出来だったと思います。

 続く2曲目はシベリウスの7番。単一楽章からなるシベリウス最後の交響曲ですが、あまり好きな曲ではなく、手元にシベリウスの全集が2種類あるものの、めったに聴くことはありません。
 でも、生演奏で聴くと、なかなか良い曲に思えました。退屈せずに聴き通せたのは、演奏の良さがあってのことと思います。
 
 休憩後はメインのブラ1です。誰もが知っている名曲ですので、演奏の粗が目立ちやすい難曲です。ティンパニの連打に始まる出だしがすばらしく、前半同様の名演を聴かせてくれるものと期待しましたが、前半は見事だった管にほころびが垣間見え、聴かせどころを決められらなかったのは残念でした。でも、アマチュアということを考えますと、十分な演奏だったと思います。
 第1楽章後半から第2楽章は、危うさを感じ、乗り切らない面を感じながら聴いていましたが、第3楽章から第4楽章は勢いに乗り、荒削りながらも元気あふれる演奏になりました。不安定だった管も、最後はバッチリと決めてくれて、燃え上がるようなフィナーレを作り出しました。会場からはブラボーの声。

 終わり良ければ全て良し。難点はないではありませんでしたが、そんなことにこだわるのは意味のないこと。学生の皆さんの情熱が伝わってくる見事な演奏だったと思います。

 アンコールはハンガリー舞曲と予想していたのですが、見事に外れ、「ハイドンの主題による変奏曲」でした。これもまずまず良い演奏だったと思います。

 新しいコンミスは3年生の山田さん。奥村先生の門下生でいらっしゃいます。緊張が伝わってくるようでしたが、第2楽章のソロを見事に決めてくれました。最後の挨拶も3方向にしっかりとして好感度満点。今後のご活躍を期待します。

 次回の定期演奏会は、12月14日です。ショスタコーヴィチの5番と祝典序曲、そしてエルガーのエニグマ変奏曲が演奏されます。東京公演も予定されており、練習が積まれた名演が期待できそうです。しかし、その日はすでに仕事で行けないことが確定。うーん、残念。
  

(客席:2階C2−9、¥700)