アレクサンダー・コブリン ピアノ・リサイタル
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2009年9月27日(日) 16:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
 
 

ハイドン:ソナタ ニ長調 HobXVI/37

ハイドン:ソナタ ホ短調 HobXVI/34

ハイドン:アンダンテと変奏 ヘ短調 HobXVII/2

(休憩15分)

ハイドン:ソナタ 変ホ長調 HobXVI/52

ベートーヴェン:ソナタ 第1番 ヘ短調 作品2-1


(アンコール)
ハイドン:ソナタ ハ長調
ショパン:エチュード Op.25-2
シューマン:幻想小曲集より 「なぜ」
シューマン:幻想小曲集より 「飛翔」
ショパン:前奏曲 第7番

 
 
 

 ハイドン没後200年にちなんで、りゅーとぴあではハイドン・ツィクルスが開催されており、その第3弾が今日のコンサートです。「進化するピアニスト、コブリンが弾く日本で1回だけのハイドン・リサイタル」が宣伝文句となっています。昨日はコブリン自身の解説と演奏によるスタディ・コンサートが開かれたのですが、仕事のため行くことはできませんでした。ハイドンのソナタを聴く機会はこれまでになく、勉強のために楽しみにしていました。

 隣の陸上競技場では国体のサッカーが行われ、駐車場に苦労した方々が多かったようですが、私は早めに行って、古町をぶらつき、三吉でラーメンを食べ、やすらぎ堤で川面を眺めながら時間をつぶしました。過ごしやすい気候で、心もなごみました。

 ホールに入るとかなり空席が目立ちます。発売された席の半分も埋まっていなかったのではないでしょうか。一般受けするとは思えない渋い演目ですから仕方ないかも知れませんね。

 さて、演奏は驚くほど軽やかな演奏であり、ロマンチックなものでした。ハイドンというと随分古めかしい印象があったのですが、良い意味で先入観は覆されました。あまりに心地よい調べにウトウトして前半が終わってしまいました。

 後半も同様に心地よい響きであり、そよ風が吹き抜けるかの如く感じました。オールハイドンと言いながら、最後はベートーヴェンでした。ハイドンが育んだソナタ形式を受け継ぎ、師であるハイドンに捧げた曲でコンサートを締めたということなのでしょう。アンコールはサービス良く5曲演奏されましたが、ハイドン、ショパン、シューマンと多彩でした。

 振り返ってみると、アンコールを含めて、どの曲も同じように感じてしまいました。緩急の幅が広く、低音が良く響き、ダイナミックな印象を受ける場面もありましたが、総じて古典派もロマン派も関係なく、どれもが軽やかでロマンチックな演奏に感じました。爽やかな演奏で気持ち良かったのですが、コブリン節とでも言うべき癖のある演奏とも言えるわけですので、賛否は分かれるかも知れませんね。私としましては、心地良かったものの感動もほどほどというところでしょうか。

 女性方に人気があるようで、終演後のサイン会には若い女性が多数並ばれていてびっくりしました。
 

(客席:2階 D2−26、A席:2700円:会員割引)