新潟大学管弦楽団 第44回定期演奏会
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2007年12月15日(土)18:30 新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮:河地良智
 

ブラームス:大学祝典序曲 ハ短調 Op.80

スメタナ:連作交響詩「わが祖国」

   
1.ヴィシェフラド(高い城)
   2.ヴァルタヴァ(モルダウ)

   
3.シャールカ

(休憩15分)
   
4.ボヘミアの森と草原から
   
5.ターボル
   
6.ブラニーク

(アンコール)
スメタナ:歌劇「売られた花嫁」より

 
 

 今日は朝から冷たい雨が降り続き、憂鬱な気分でしたが、夕方になり雨が止み、ホールに着く頃には雲間から月が顔を出していました。
 自由席でしたが2階席はすでに混み合っていましたので、今回は3階正面に席を取りました。だいたい7割程度の入りでしょうか。大学オケということもあってか、観客の平均年齢はかなり若いようです。

 1曲目は「大学祝典序曲」です。9月に新潟メモリアルオーケストラで聴いたばかりです。ホルンが不安定で、アンサンブルの乱れも感じましたが、出だしとしてはまずまずだったと思います。

 次はいよいよ「わが祖国」の全曲です。前半に3曲、休憩を挟んで後半に3曲が演奏されました。「モルダウ」以外は聴く機会がほとんどなく、新潟で全曲を聴く機会は当分ないと思われますので、楽しみにしていました。
 第1曲の「ヴィシェフラド」は、ハープが粗っぽく感じましたが、オケとしては「大学祝典序曲」とはうって変わって、きれいなサウンドを聴かせてくれました。「モルダウ」では最初のフルートからしてすばらしく、「シャールカ」のクラリネットのソロもお見事でした。
 休憩後の後半の3曲はさらにエンジンがかかって、演奏の輝きがさらに増しました。「ボヘミアの森と草原から」は前半と違うオケじゃないかと思うくらいにきれいなアンサンブルでした。続けて演奏された「ターボル」、「ブラニーク」は圧巻でした。オーボエのソロは完璧であり、その他の管楽器の皆さんの演奏もすばらしかったです。弦もあやふやさを感じさせず、弱音時での繊細さ、美しさも感じさせてくれました。「ターボル」でのチェロの力強い演奏には目を見張りました。一瞬、アマチュアの学生オケということを忘れてしまいました。
 アンコールはスメタナつながりで「売られた花嫁」でしたが、これまたいい演奏でした。

 正直言えば、前半はイマイチな面もないではなかったのですが、後半は見違えるほどのすばらしい演奏でした。来週(23日)は東京公演が予定されていますが、東京の方々にも満足いただけるのではないかと思います。
 コンマスを努めていた五來氏は4年生なので今回が最後となります。来年はコンマスが変わります。毎年入れ替わるのが宿命の学生オケですが、来年はどんなオケになっているが、6月のサマーコンサートが楽しみです。

 外に出るとまた冷たい雨が降っていました。駐車場まで駆け足です。
 

(客席:3階 I 5-8、自由席:700円)