新潟室内合奏団 第54回演奏会
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2007年10月21日(日)14:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:本多優之
ヴァイオリン:奥村 愛
 
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ長調 Op.64

(休憩15分)

コープランド:静かな街

ハイドン:交響曲第103番変ホ長調「太鼓連打」

(アンコール)
ベートーヴェン:「プロメテウスの創造物」より「パストラーレ」

 
 

 この週末は冷たい雨が降り続き、肌寒さが身に染みます。今日は密かに楽しみにしていたコンサートです。お目当ては奥村愛さんです。彼女のプロフィールを見ても、アムステルダム生まれで桐朋学園大学卒業とあるだけで、新潟は出てきませんが、実家は新潟にあり、小中学校は新潟です。新潟ゆかりの音楽家として以前から応援しています。私個人としては2005年7月にモーツァルトのコンチェルトを聴いて以来です。

 りゅーとぴあに着くと駐車場は満車。陸上競技場の駐車場が閉鎖されているため混んでいたようです。交通規制もしていて、何かあるのかと思いましたが、新潟県縦断駅伝が間もなくゴールするためでした。ということで、市役所に車をとめてホールに急ぎました。今日の公演は1階席、2階席だけ開放されていましたが、両サイドを除けば結構な入りのようです。私はいつものCブロックに席を取りました。

 開演のチャイムとともに楽員が入場。1曲目は「ハフナー」です。軽快ですばらしい演奏でした。このオケを聴くのは初めてなのですが、これほどいい演奏を聴かせてくれるとは大きな驚きでした。
 2曲目はメンデルスゾーンのコンチェルト。オレンジ色のドレスの奥村愛さんは美しく、ステージ映えします。音楽にヴィジュアル的要素は不要と言う人もいますが、やっぱり見ても美しい方が感動が増します。演奏も期待に応えるものでした。アンコールを密かに期待したのですが、休憩になってしまいました。

 後半最初はコープランド。弦楽合奏とイングリッシュホルンとトランペット独奏という変わった編成です。20世紀の曲ではありますが、大変聴きやすく、馴染みやすい曲です。演奏はトランペットが本調子じゃなかったようですが、しみじみとしたいい演奏だったと思います。以前聴いたことがあったような記憶がありましたが、2005年7月の、奥村愛さんが出演したコンサートで演奏されていました。何か縁があるんですね。
 最後はハイドンの「太鼓連打」。私はどうにもハイドンの交響曲は苦手で、食わず嫌い。この曲もティンパニーの連打は面白いですが、ほかは楽しめず、少し退屈してしまいました。やっぱり好きになれないなあ・・。
 カーテンコールに応え、指揮の本多さんの挨拶の後、アンコールが演奏されました。指揮者が珍しい曲と言っていましたが、なかなかいい演奏でした。

 私の個人的好みのため、後半はちょっと退屈しましたが、前半はすばらしかったです。奥村愛さんは人生経験を積み重ねられ、アイドル路線から大人の女性へ脱皮され、音楽も、容姿もますます美しく、魅力を増しておられます。新潟室内合奏団もここまですばらしいオケとは知らず、認識を新たにしました。ヴァイオリンにはトレーナーを務められている奥村和雄先生も加わっておられ、どこかで見た顔と思ったら、新大オケのコンマスの姿もありました。実力者揃いのようです。室内合奏団と名乗ってはいますが、立派な管弦楽団です。今後の益々の発展を応援したいと思います。
 

(客席:2階C7-31、自由席:1000円)