東京交響楽団 第38回新潟定期演奏会
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2006年9月10日  新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮:ユベール・スダーン
クラリネット:赤坂達三
 
 
モーツァルト:フリーメイソンのための葬送音楽 K.477

モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622

(休憩20分)

モーツァルト:交響曲 第41番 ハ長調 「ジュピター」 K.551

(アンコール)
モーツァルト:マーチ K.62
 
 

 朝の好天が嘘のように、天気予報通り4時過ぎには雨模様となりました。雨に濡れぬよう急ぎ足で「りゅーとぴあ」に向かいました。

 今日の東響定期はオールモーツァルト。音楽監督のスダーンがどんな演奏を披露してくれるか楽しみでした。今年2月の定期もスダーンの指揮でオールモーツァルトでしたが、その時は不満が残ってしまったので、不安と期待が半々でした。

 オケの編成は小さく、総勢40数人。今回のコンサートミストレスは大谷さん。新潟での人気は絶大で、大きな拍手の中迎えられました。新潟出身の枝並嬢は2ndヴァイオリンの2列目におられました。

 1曲目は曲が曲だけにしめやかな演奏。盛り上がらないのは仕方ありません。そして2曲目は赤坂さんを迎えてのクラリネット協奏曲。私の好きな曲ですが、オケも独奏も今ひとつ乗らない演奏に感じました。赤坂さんのクラリネットの音色がどうもしっくりきません。もっと軽快に演奏できないものかと欲求不満がつのりました。第2楽章はもっとしっとりと、柔らかい音色で、天国にいるかの如く演奏してくれなきゃねえ・・。と、曲への思い入れがあり、期待が大きかっただけに不満が残ってしまいました。

 休憩の後の「ジュピター」はうって変わって期待通りの演奏でした。メリハリの効いた軽快な演奏に心は躍りました。これまで聴いた「ジュピター」の中でも最も感銘深い演奏に感じました。大好きな第4楽章は跳びはねるが如く、疾風の如く突き進みました。ブラボーの声が掛かるのも当然の好演。拍手する手にも力が入りました。

 スダーンが新潟の聴衆はすばらしいと挨拶し、アンコールに小品を1曲演奏して7時前にコンサートは終了しました。前半は欲求不満でしたが、後半の好演が帳消しにしてくれあした。さすがに大谷さんが出演するときはハズレがないなあと感心しました。
  

(客席:2階Cブロック *−*)