場所:日本三大峡谷の一つである清津峡のほとりにある清津峡小出温泉の日帰り温泉施設である。中里村(現・十日町市)としては3番目の村営日帰り温泉施設として、2003年4月25日にオープンした。新しい施設ではなく、別項で紹介している「古屋旅館」が廃業した後を村が改装し、日帰り温泉施設として再オープンしたものである。なお「よーへり」とは、地元の言葉で「湯に入ろう」という意味とのことである。
料金:大人400円、小人200円、幼児無料、タオルなし。清津峡渓谷トンネルの入坑券を提示すると100円引きになる。
浴室:受付で料金を払い、階段を下って浴室にむかう。浴室には壁際に岩が積まれた大浴槽があるのみ。掛け流しということだが、オーバーフローはない。窓際に排水の穴が開けられていて、そこから掛け流しされている。また側面から加熱された泉水の注入もある。洗い場には石鹸・シャンプー類はないので、持参するか、受付で購入する必要がある。窓からの景色はいいのだが、窓のすぐ外は興ざめ。
泉質:源泉名は薬研の湯。源泉温度42.7℃の単純硫黄泉。主な成分は、Liイオン0.2mg/kg、Naイオン236.0mg/kg、Kイオン3.3mg/kg、Mgイオン0.05mg/kg、Caイオン15.3mg/kg、Srイオン0.1mg/kg、Alイオン0.05mg/kg、Fイオン2.8mg/kg、Clイオン324.8mg/kg、Brイオン1.1mg/kg、Iイオン0.2mg/kg、OHイオン0.3mg/kg、HSイオン9.5mg/kg、硫酸イオン6.7mg/kg、炭酸イオン41.4mg/kg、メタホウ酸
23.3mg/kg、メタ珪酸 43.2mg/kg、遊離H2S 0.05mg/kg、などとなっている。実際の湯は、無色透明であるが、硫黄味がし、若干の硫化水素臭がする。白い湯花も浮遊する。柔らかないい湯である。
平成24年9月18日付の新しい掲示では、泉質は単純硫黄泉(低張性 アルカリ性 高温泉)。源泉温度42.6℃。湧出量89L/分(自噴)。PH
9.3。主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.3、Na 217.3、K 1.9、Ca 23.4、NH4 3.2、F
2.1、Cl 323.4、Br 1.3、I 0.2、SO4 8.9、HCO3 14.6、CO3 31.2、HS 5.0、HPO4
8.3、OH 0.3、メタホウ酸 23.8、メタケイ酸49.0、など、ガス性除く成分総計は714.2mg/kg。
源泉は浴槽横の穴から掛け流されている。わずかに緑がかった透明の湯は、硫化水素臭と硫黄味があり、肌に優しい柔らかな湯で、アルカリ度が強く、ツルスベ感があって、浴感の良さは抜群である。
コメント:休憩用の広間はあるが、食堂はない。入館券を見せれば当日の再入館可能なので、外で食事したりできる。清津峡小出温泉は源泉がいくつかあるようだが、いずれも湯量豊富。別項にも書いたが、清津館前の池にも源泉が注がれ、露天風呂状態。駐車場脇でも源泉が垂れ流しされている。(→現在はそうなっていません)
清津峡トンネル内に大量に湯が湧いており、この施設はこの湯を使用している。老舗旅館の「古屋旅館」が廃業したのは残念であるが、日帰り温泉として生き残って何よりである。大型バスの乗り入れ困難な静かな温泉街のたたずまい、清津峡の雄大な眺め、と魅力いっぱいの温泉であり、行楽のついでに立ち寄られると良い。
→ブログ
*2019年11月30日をもって閉館。
(No.291 2003/4/29、2019/8/17、2019/9/29追記) |