アート・ミックス・ジャパン 太鼓芸能集団 鼓童 | |
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2025年4月12日(土)11:20 新潟市民芸術文化会館 劇場 | |
太鼓芸能集団 鼓童 | |
曲目不詳 |
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毎年春の恒例行事となったアート・ミックス・ジャパンが今年も開催されました。日本の伝統芸能・伝統芸術が全国から集う日本文化の祭典で、和太鼓や雅楽、声明、アイヌ音楽や沖縄音楽などのほか、狂言や落語など多彩な演目で楽しませてくれます。 今年のテーマは「話芸」とのことで、狂言、落語、浪曲、漫才・漫談など、笑いと感動の話芸を存分に味わえるプログラムが多く組まれています。 行きたい公演はたくさんあったのですが、短時間の公演ながらチケット代はかなり高額で、いくつもの公演をはしごするのは経済的にためらわれましたので、1公演だけ参加させていただきました。 なお、チケットは高額なのですが、未来を担う子どもたちに日本の伝統文化に親しんでもらおうということで、15歳以下(U15)は無料となっています。これは素晴らしいことだと思われますが、その分一般のチケット代は高額になっているものと思います。 ということで、2日間のうち、第1日目に開催された「太鼓芸能集団 鼓童」の公演を選んで参加させていただくことにして、チケットをネット購入しました。 洗濯、掃除、カメの水替え、ネコのブラッシング、ゴミ出しと、与えられたルーチンワークを早めに終わらせて、家を出ました。 西区の自宅付近は小雨でしたが、車を走らせているうちに次第に晴れてきて、中央区に入りますと道路は乾いており、どんよりとした空ながらも、日もさして好天になりました。 いつもの駐車場は満車で、少し離れたコインパーキングに車をとめて、りゅーとぴあへと急ぎました。途中の路地裏で、いつもお世話になっている友人に出会ってびっくりしました。あんな場所で出会うとは、まったく奇遇でした。 上古町から白山神社に入りましたが、春祭りが行われていて、たくさんの露店に客の列が長く伸びていて、通り抜けるのも大変なくらいに賑わっていました。 美味しそうな露店の食べ物を横目に白山神社を抜けますと、太鼓の響きが聴こえてきました。りゅーとぴあ前の広場では無料の公演が開催されており、多くの人だかりができていました。 公園の桜はまさに満開で、レジャーシートを敷いて花見の宴を楽しんでいるグループも数多く、遊歩道を散策する人など、皆さん新潟の春を楽しんでおられました。 りゅーとぴあに入りますと、ロビーはたくさんの人で溢れていました。りゅーとぴあがこれほど賑わうのは、めったにありませんので、なかなかの盛り上がりでびっくりしました。 開演時間が迫っていましたので、急いで劇場に入場して席に着きましたが、客の入りは良く、客席はびっしりと埋まり、熱気を感じさせました。 開演時間となり緞帳が上がり、鼓童の選抜メンバー7人(男5人、女2人)による公演が始まりました。まずは、意表をつく大相撲の弓取り式のようなパフォーマンスが、笛の演奏とともに始まり、他の楽器も加わって、一気に会場の空気をつかみました。 照明が暗くなってステージ転換され、続いては6人の各種太鼓のパフォーマンスで、これぞ鼓童というような有無を言わせぬ太鼓の響きが身体を震わせ、否応なく興奮させられました。 続いては、1人の団員が鳴り物を鳴らし、そこに他の団員が順に加わって5重奏となり、最後に太鼓も加わりました。演奏の素晴らしさのほか、掛け声やコミカルな動作など、ユーモアも交えて楽しませてくれました。 次は、和楽器以外の様々な楽器による演奏に載せて笛が美しく歌いました。打楽器の音は何となく南方風の響きで、和とエスニックな味わいとが融合し、斬新さのある音楽が創り上げられており、和の世界に留まらない鼓童の魅力が感じ取られました。 ここで団員による挨拶があり、男3人と女1人による太鼓演奏となりましたが、女性団員の太鼓の撥さばきの素晴らしさに会場が沸きました。 続いては大太鼓が前方に引き出され、笛の二重奏とともに演奏が始まり、やがて笛は三重奏となり、締め込み姿の団員が大太鼓を演奏し、これぞ鼓童というパフォーマンスに息を呑みました。 やがてもう1人の団員が大太鼓の裏側で演奏に加わり、前方と後方との二重打ちとなり、圧倒的な迫力に魅了されました。 続いて、男4人、女2人による演奏となり、最後に大太鼓も加わって7人全員による演奏となり、大音量の熱い演奏に、身も心も揺さぶられました。魂の爆発に身を委ねるのみでした。 再び団員による挨拶があり、7人全員によるフィナーレとして、鼓童の定番曲が演奏され、出演者が順に前に出て演奏し、感動の公演の最後を飾りました。 緞帳が降りて公演は終了しましたが、さすがに鼓童ですね。多彩なプログラムで楽しませ、大きな感動と満足感を与えてくれました。 今回は精鋭メンバー7人による演奏でした。8日・9日とアラブ首長国連邦のアブダビで鼓童が演奏していますし、今日は大阪での万博の開会式に鼓童が出演しており、今日の新潟での出演者がどういう立ち位置のメンバーなのか気になりますが、すばらしいパフォーマンスでした。 GWには本拠地の佐渡・宿根木公演があり、その後全国ツアー(ワン・アース・ツアー2025)が始まり、6月1日には柏崎で公演します。聴いてみたいですが行けないのが残念です。 大きな満足感とともにホールを出ますと、同業の先輩に出会ってびっくりしました。ロビーではチンドン屋が賑やかな音楽とともに練り歩き、たくさんの人でごった返していました。 他の公演や、無料公演も気になりましたが、次の予定もありましたので、りゅーとぴあを後にしました。ますます混雑し、行楽客で溢れる白山公園、そして白山神社の賑わいを抜けて、駐車場へと向かいました。いつもは静かな上古町も人通りが多く、春が来た喜びを実感しました。新潟も春爛漫ですね。 (客席:2階15-24、A席:¥4500) |