ラ・フォル・ジュルネ新潟2016 第2日
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2016年4月29日(金) 新潟市民芸術文化会館 ほか
 
9:45 211 鳥たちのファンタジー (0歳からのコンサート)
       ハンガリー・ジュール・フィルハーモニー管弦楽団
       カールマン・ベルケシュ(指揮)
       中村萌子(司会)、新井鴎子(構成)

11:00 ナチュールラウンジ 日垣勉道(ピアノ)
      ベートーヴェン:ピアノソナタ第14番「月光」

11:15 ナチュールラウンジ 田村亮太(サクソフォン、小林浩子(ピアノ)
      プッチーニ:私のお父さん
      モーリス:プロヴァンスの風景
      モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス

12:15 212 生き物たちの祭典
        児玉麻里(Pf)、児玉桃(Pf)
        ハンガリー・ジュール・フィルハーモニー管弦楽団
        カールマン・ベルケシュ(指揮)

13:30 アマゾンステージ Percussion Performance Players
        ブルファイト
        熊蜂の飛行
        運動会メドレー

14:20 アマゾンステージ 家富有希(ピアノ)
        J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ
        ドビュシー:喜びの島

15:00 213 ウィーンそして北欧の絶景へ
        フランク・ブラレイ(ピアノ)
        ハンガリー・ジュール・フィルハーモニー管弦楽団
        カールマン・ベルケシュ(指揮)

16:15 223 パリ・ロマン派の優雅な四季
        アンナ・マリア・スタシキェヴィチ(Vl)
        ワルシャワ・カメラータ

17:30 214 不思議の森☆音楽の森
        宮川彬良&アンサンブル・ベガ

18:30 アマゾンステージ 小黒亜紀
        ドビュッシー:月の光
        リスト:メフィストワルツ
 
 
 
 昨日からの雨は降り止まず、冷たい雨が降る中、家を出ました。次第に雨は弱くなり、りゅーとぴあに着く頃には雨は上がりましたが、風が強く、肌寒さを感じました。

 今日の公演の中で楽しみにしていたのは、有料公演ではなく、ナチュールラウンジでの田村亮太さんと小林浩子さんの演奏とアマゾンステージでの小黒亜紀さんの演奏です。自称ファンクラブとしましては、これは聴かねばなるまいということで、この時間帯の有料公演はパスすることにしました。本当は浅香みのりさんのステージもあったのですが、涙を飲んで断念しました。

 さて、本日最初は恒例の「0歳からのコンサート」です。文字通り0歳児を含めて乳幼児が多数ですので、それなりの覚悟は必要ですが、毎年参加するうちに私も鍛えられました。
 客の入りはかなり良く、空席はあるものの、膝に抱かれた子供たちもカウントすれば、満席といっても良いかもしれません。
 曲目は昨夜も演奏された「白鳥の湖」と「火の鳥」です。昨夜と違って「白鳥の湖」は物語の解説付きで、ストーリー仕立てでしたが、乳幼児にわかるはずはなく、内容は小学生以上向けでしょう。演奏は手を抜かないもので、「白鳥の湖」が終わると、もう予定終演時間が過ぎていました。ここからさらに「火の鳥」が始まりましたので、予定公演時間は大きくオーバーしていました。
 演奏内容は良いので大人には良いのですが、「0歳から」と謳う割には、ただ語りを付けただけという構成は、乳幼児には試練の時間であり、一考すべきだと思います。

 次は、昨年までは交流ステージで賑わっていた東ロビーでのナチュールラウンジへ移動。FMでおなじみの美しき遠藤麻理さんの司会で演奏が始まりました。(ゲストの高野麻衣さんにもうっとり)

 最初はジャズ演奏家としても知られる日垣さんによる「月光」です。私と同世代というのはうれしく、思わず応援してしまいす。緊張されていたご様子でしたが、演奏はすばらしかったです。次は新潟クラシックストリートに出演されるとのことで、ますますの活躍をお祈りします。

 続いては、お目当ての田村亮太さんと小林浩子さんの演奏です。正確には小林浩子さん目当てですが・・。
 ロビーの広い空間に響き渡るサックスの甘い調べが美しく、うっとりと聴き入りました。
 もちろん小林さんのピアノのすばらしさは言うまでもありません。5月27日(金)には二人のリサイタルがスタジオAで開催されます。その告知もされていましたが、今後の活躍を祈念したいと思います。

 なお、今回は演奏もさることながら、これまで以上に美しくなられた小林さんに驚きました。すっかり大人の女性になられて・・。と、ジジイは感激したのでありました。


 ここでライン広場で昼食です。冷たい風が吹き荒れて、とても外で食事という状況ではなかったですが、寒さに震えながら某ホテルのカレーを美味しくいただきました。早く天候が回復しますように・・・。


 次はコンサートホールでの児玉姉妹とジュール・フィルのコンサートです。最初は2台ピアノでの「春の祭典」です。
 オケで聴きたかったというのが本音ですが、このピアノ演奏はすさまじいもので、原曲の良さを十二分に感じさせる渾身の演奏だったと思います。
 早くも今年のLFJ新潟のベストコンサート候補に挙げてもいいような演奏に出会って幸せでした。譜めくりの男性はどこか見覚えが・・。そういえば昨年も譜めくりしてましたなあ・・。ご苦労様です。
 2曲目の「動物の謝肉祭」も良かったです。有名な割りに全曲をまとめて聴く機会は少なく、それも2台ピアノと管弦楽版で聴くのは、私は1998年以来の二度目であり、大いに楽しませていただきました。

 次はアマゾンステージへ移動。劇場1階席の前方の客席が取り払われ、床がステージの高さまでせり上げられており、そこに昨年までの交流ステージで使用されていたような赤いステージが作られ、それを取り囲むように椅子が並べられています。

 まずぱ、Percussion Prerformance Players の皆さんによる演奏です。いきなりのBlast!のドラムバトルを髣髴させるような見事なドラム演奏に驚きました。以後美しい女性団員のMCで演奏が進みましたが、個々の卓越した演奏技術に裏打ちされたアクロバチックな演奏に度肝を抜かれました。
 ユーモアあふれる演奏とパフォーマンスは洗練されており、このようなユニットがあることを知ることができたのは収穫でした。
 学校訪問もされているそうですが、子供たちも楽しんでくれることでしょう。今度はちゃんとしたフルステージを観てみたいです。

 続いては家富有希さんのピアノ演奏です。しっとりと落ち着きのある演奏で楽しませてくれました。
 小中学校は新潟で育ち、高校から桐朋へ進まれて研鑽を積まれておられます。新潟での活動をもっとしていただければと思います。

 次はコンサートホールへ移動して、フランク・ブラレイさんとジュール・フィルとの共演です。チケット完売となり、満席の客席は壮観です。
 J.シュトラウスのお馴染みのワルツを2曲演奏した後、グリーグのピアノ協奏曲が演奏されました。ブラレイさんは楽譜を見ながらの演奏でしたが。叙情性あふれる演奏にうっとりしました。

 能楽堂に上がって、今度はスタシキェヴィチさんとワルシャワ・カメラータによるダヴィッドの弦楽五重奏曲集「四季」です。聴いたことがない曲であり、作曲者名も知りませんでしたが、耳に良く馴染むメロディーが続き、楽しめるものでした。
 しかし、予定終演時間を25分も超過してしまいました。その分余計に楽しめたのは喜ぶべきかと思いますが、その後の予定もある人があり、45分の公演が70分にもなるというのは問題かもしれません。
 会場で出会った私の友人は、終演時間は守ってもらわないと困ると怒り心頭でしたが、まあ、そこまで怒ることもなかろうと思います。何せいい演奏でしたので・・。

 ということで、大急ぎでコンサートホールに行って、宮川さんとアンサンブル・ベガの演奏です。先ほどの終演の遅れにより、この公演の開始も5分ほど遅れました。
 これまでアンサンブル・ベガは毎年新潟に来られており、その実力は知っていますが、個々の奏者がその道の一流ですので、決して期待は裏切りません。宮川さんの編曲の良さもあり、小編成ながらもオーケストラに負けない迫力と満足感を与えてくれました。
 ただし、本当は45分のプログラムにも関わらず、宮川さんが1時間のプログラムと話されていたのが気になりましたが、その心配は現実のものとなりました。開演が5分遅れたこともありましたが、内容豊富で、アンコールも2曲サービスしてくれましたので、終演は18時15分の予定だったものが18時40分となってしまいました。

 ということで、18時30分開演の小黒亜紀さんのステージには間に合わなかったのです。後半のみを聴かせていただきましたが、小黒さんらしいダイナミックな演奏に感動しました。白いドレスが麗しく、ステージに花が咲いていました。
 私と同じ行動をとった人も多く、多数の人たちが終演間近になって駆けつけました。始めから聴けなかったのは誠に残念であり、心残りです。前の公演が遅れたのですから、小黒さんの公演開始も遅らせてほしかったなあ・・・。

 こんな私の気持ちを反映してか、外に出ましたら空には黒い雨雲が広がり、再び冷たい雨が降り出しました。ちょっと暗い気分で、駐車場へと駆け足しました。