いや、これ買ったのはいいけど自分には似合わんなあと。やはりナウいヤングにエンジョイしてもらわんと。
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箱まで残っていた。ただ説明書がなかったのでいじりながら説明していく。もちろん古い品なので修理が必要だったのだが、それは後でまとめる。
装着して左側がラジオ、音量、電源、トーン、アンテナ。そして見難いがマイクらしき箇所。
大きいダイヤルがFMの周波数調整。小さいダイヤルは左右独立した音量調整。
再生中のFMラジオ/カセットの音を一時的に切るMUTEボタンがある。
外部マイクと切り替わるかどうかはわからなかった。
電源スイッチ。そして高音を強調するTONEスイッチ。
アンテナは延ばしたまま電線の下を通らないよう注意しよう。感電するぞ。その対策として下部にアンテナ線を取り付けるネジ穴がある。
マイクロカセット部分。つまみの位置がFMだとFMラジオでテープは停止。テープの取り出しはこの位置で行うこと。
メカはゴムの管でヘッドフォン部分に固定してあった。振動を抑えるためだと思われるが、実際にはモーター音が響いてしまい効果が薄いようだ。ダイアル部分を再生にするとキャプスタンがピンチローラーに押し付けられる。観察したところまったく回転していない。
テープレコーダーではキャプスタンが安定して回転しないと再生時にむら(ワウ)が発生するので、安定のために大きなフライホイールが存在する。モーターからこのフライホイールを回転させるゴムベルトが劣化して溶けてしまっている。また、テープを巻きとるための軸をまわすゴムベルトも溶けてしまっている。
フライホイールを固定している金具を外すとこのように取り出せるが、石油製品のゴムベルトがこんな感じに。丁寧に拭き取る。
さて、ゴムベルトだが入手はほぼ絶望。バンコードという伸びない熱で融着させる製品があるが、断面が1.5Φでこのマイクロカセットには向かない。普通のカセットテープには使えるのだが。仕方がないので輪ゴムで代用した。ふだん見かける輪ゴムはNo.14〜No.16というらしく、この番号が小さければ折径(輪ゴムを潰した時の長さ、円周の半分)が小さい。とそこまでわかったのだがホームセンターにも置いてない。探しまわったあげく、髪を束ねるゴムがぴったりだった。百円ショップで購入。
試した結果、Mサイズがテープ巻き取り部分にぴったり。しかしモーターとフライホイールを繋ぐ部分は回転させると輪ゴムが外れる。これは輪ゴムが平べったくてプーリーの溝の仲に入らないため。No.14の輪ゴムにした。
とりあえずこれで回転させることができた。しかし輪ゴムなのでいずれ劣化する。本当にとりあえず、だ。
録音したマイクロカセットを装着して聴いてみる。モーター音、ワウがひどい。さらに音が間延びして聴こえる。どうもモーターの回転が遅いようだ。これについて調べた。
→ パソコンによる波形観測
対策として、手持ちの録音可能なマイクロカセットのうち回転速度が遅そうなものを選びそれで録音。おそい回転数で録音したものをおそい回転数で再生すればこれはうまくいくとの予想。試した限りでは間延びした音はなんとか解消できたが、ゆらぎとモーター音はどうしようもなかった。
久しぶりに修繕してみたが昔のメカは面白い。中学生の時父から買ってもらったラジカセを分解して壊してしまって半ベソだったのだが今なら仇が討てる!って自分が悪いやんか。機械いじりLOVE……