大陽工業のトイラジコン、ラジカン。乗用車のラインナップが多いため、そのままのシャーシでバスにした場合スピードが速過ぎる。重心も高くてカーブでこけることもある。どうやったら遅くできるのだろうか。PICによるモータのPWM制御?いや、そこまで手間をかけられるだろうか。ここはモータの直列繋ぎでやってみよう。単純に考えればモータの速度は半分になるはずだ。
ということで分解してみるか。シャーシ四隅と電池ボックス内のねじ計5個を外すとボディは外せる。ボディの照明類が配線がつながっているので注意。基板にはトイラジでよく使われるRX2Cが見える。後輪のモータは3Vで駆動される。都合よく配線が行っている(写真右側)ので、これの片側を外して手持ちのFA-130モータに直列繋ぎする。
では早速走らせてみる。少し走っただけで中のモータがウィーンとうなったまま止まってしまった。無負荷のモータと動輪を駆動する負荷ありのモータの直列繋ぎ。電流は同じ。無負荷のモータのみが回転して仕事をしている。出だしは両方のモータとも回ったから、負荷の高い方が動きを止められ、抵抗値が0に近くなったと思われる。そのため、もう一方のモータのみ回ったということだろう。ためしに無負荷のモータの軸をつまんで負荷をかけたら車輪が回り出した。
これでは当初の考え通りではないので、別の案としてモータの代わりに電球を直列繋ぎにしてみる。これならいいだろう。試してみたら電球も光るし動輪も回る。で、床に置いて走らせてみると…動かない。ちょっと押してやるとゆるゆると動く。電球は3.8V用。電球の抵抗値が大き過ぎたようだ。
そこで部屋を探してもう一個電球を見つけてきた。電球同士を並列接続し、抵抗値を下げる。なんかもう小学生の理科の時間みたいになってきてしまった。今度こそいいだろう。電球二個が光り、ゆっくりと走り出した。成功だ。
※なお正しい方法は、床を走らせた有負荷の状態でモータの電流を計り、抵抗値を算出して適当な巻線抵抗器を選択して直列に繋ぐ。皆さんはそうするように。