■再生 DECpc(のカワ)
19980412
DECpc  DOS/Vがはやり始めた頃、どうせ買うならあこがれのDEC製マシンを、ということで少々割高だったにもかかわらず購入したDECpcLPv466d2。その後HDD増設やメモリ増設は当然として、CPUもAMD製に交換しバスクロックを40MHzで動かしていたが、やはりPentiumマシンにはかなわず引退ということに。Pentiumマシンに乗り換えた直後になぜか起動しなくなり、長らくそのまま放置していた。
 その後、ふとGateway2000で使われていた手持ちのマザーボードをDECpcの486マザーボードと見比べてみると、キーボード、PS/2マウス、電源コネクタの位置や寸法が似通っていることに気づいた。これは!ということでDECpc(のカワ)の再生に挑戦する。


 今回使用した部材その他
・DECpcLPv466d2のケース
・GATEWAY2000のPentium-133MHzモデルで使用されていたマザーボード
・背の低いISA/PCIカード

(1)ケースの加工

fig.1 fig.1  マザーボードとケースを現物合わせして、邪魔な部分を削って合わせる。今回は絵で示した部分のリベットが邪魔だったので、一つは小型の万力で挟んで壊し、もう一つは棒ヤスリで三十分間削った。
 ためしに入れてみると、キーボードとPS/2マウスの位置はほら、ぴったり。
 マザーボードとケースの間にテープを貼ってショートしないようにしておく。これは(3)でマザーボードを少々たわませることになるので用心のため。


fig.3  次に、拡張ボードのコネクタを出すために、従来の拡張ボードを仕切っている部分を壊してしまう。ペンチで挟んで、針金を折る要領で切る。
 ライザーカードが使えればこの加工は不要で、もっとスマートに出来るのだが、以下の理由であきらめた。
・もともとDECpcに入っていたISAのライザーカードは、今回使用するマザーボードのISAスロットの位置では使えない。
・PCIのライザーカードは入手困難。PowerMacintoshなどで使われているPCIスロットが一個または二個のライザーカードは注文すれば3000円程度で入手可能(T-ZONE最上階、Mac工房)だが、納期一週間が待ちきれずにあきらめた。


(2)コネクタの接続

fig.4 fig.5  ケースの前面からはスピーカ、電源LED、HDDのLEDの接続のための信号が1つのコネクタになって出ているのでこれをばらす。二本づつ計六本をマザーボードの対応するピンに接続する。LEDは極性が合っていないと点灯しない。これらも現物合わせということで、対応は特に調べてないです、すいません。
 なんとかぎりぎり届きます。


(3)拡張ボードの搭載

fig.6  ライザーカードを使用しないで薄型のケースに増設するため、背の低いカードが必要。もともとGATEWAY2000のマザーボードとセットだったPCIビデオカード、#9の9FXVision330は1mmはみ出る程度で搭載可能。ここはマザーボードをたわませて無理に押し込めることにする。
 ネットワークカードでは、ISAのNE2000互換カードは背の低いものばかりであり、搭載することにした。また、SCSIカードでは店頭で見た限りではAdaptecのAHA-1520/1510(ハーフピッチコネクタのもの)が搭載できそう。


fig.7  サウンドカードはゲームポート、音声入出力があるためどうしても背が高くなるのであきらめていたのだが、DOS/Vパラダイスにて偶然Shuttle製のSpacewalker Soundsystem HOT-247を発見。これはゲームポートをボード上のコネクタを介して金具に取り付けるようになっており、ボード自体の背は低く搭載可能。さっそく購入して載せてみた。


fig.8

あとは手持ちの余っているHDDやらCD-ROMドライブやらを搭載して完成。ふたも閉めましょう。

さて どのOSをインストールしようか。

20020317 RedHat 7.2Jで安定運用中です


■小強化 DECpc
20030303

 玄人志向の中古パーツでPentium166MHzを入手した(RP-P54C166 480円)ので、ごくわずかな期待しかできないがPentium133MHzと載せ換えた。 が、載せ換えただけではBIOSの周波数表示も変わらないし、速くなった気もしないので調べてみた。
DIP-SW■が設定位置
[8]freq■□□■□■■□■□□■□■■□
[7]freq■□■□□■□■■□■□□■□■
[6]BP0■□■□■□■□□■□■□■□■
BIOS表示133M100M120M100M※100M75M90M75M※
 このうち、※は表示周波数よりも明らかに速度が遅いもの(メモリチェックの速度で判断)
[8][7]でベースとなる周波数66M/60M/50Mを設定しているらしい。133MHzよりも上の周波数はCPUのBP1端子に"0"を設定しなければならないが、このマザーボードは対応していないようだ。
 ということで小改造。Pentium-166MHzのBP1(ピン番号X34)を曲げてとなりのVSS(ピン番号X36)にショートさせ、そのままソケットに挿入。あいかわらずBIOS表示は133MHzのままなので、ちょっと確認してみる。
 もともとVineLinuxをインストールしているので、オンキャッシュで動く簡単なループだけのプログラムを作って実行時間を測定。以下を最適化せずにコンパイル。

main() {
  int a,i,j ;
  for (i=0; i<=4000; i++) {
    for(j=0 ; j<=32766;j++) {
        a=a+1 ;
    }
  }
}
改造前 100MHz 15秒
改造前 133MHz 14秒
改造後 166MHz 9秒
 というわけでうまくいったようですね。しかし相変わらず古いことやってるなあ。
※おまけ 60MHz×3=180MHzでも動作。200MHzはBIOS画面が出ずNGでした。

参考:
Intel Pentium


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