ヨメが消えようとしている。部屋の中で朝日に向かって立っている。私はその背後から、手を合わせてこれまでのことに感謝する。ヨメは死ぬわけではない、消えるだけだ。悲しくはなかった。ただ、今のうちに言っておかないと。