肛門周囲湿疹

 文字通り肛門周囲のかぶれです。排便後、肛門周囲の皮膚に便が残ったり、汗の刺激などで湿疹を起こした状態です。


症状

 第一にかゆみです。軽い肛門周囲湿疹は外見上正常の皮膚と変わりませんが、掻いたり強く擦ったりすることによって表皮がむけた状態となると、ひりひりした痛みが生じたり、少量の血液がつくこともあります。
 湿疹が慢性化すると皮膚が肥厚化し白っぽくなったり、深いしわが多くなり、ますますきれいにしにくいので、治りにくくなります。
 まれにカンジダというカビの一種が原因のカンジダ性皮膚炎を生じると、全体に赤くかぶれた状態になり、かゆみもひどくなります。


治療

 便による刺激をなくすため、排便後やかゆみが生じたときには肛門を洗浄します。この際、気持ちよいからといってゴシゴシ擦ると皮膚を刺激してよくありません。また、洗浄剤や消毒は刺激が強すぎることもあるので、水で洗うだけで充分です。
 洗浄後、湿疹用の軟膏をつけて治療します。湿疹用の軟膏に含まれているステロイドホルモン(○○コーチゾンと表記)は、一般の湿疹には効果的ですが、カンジダ性湿疹には逆効果です。カンジダ性湿疹の場合は、ミズムシなどに使用する抗真菌剤の軟膏が効果的です。
 また、就寝中にかゆいと無意識に掻いてしまうので、寝る前に抗ヒスタミン剤を服用するとかゆみを押さえると共に、眠くなる作用もあるので、効果的です。


これが肛門周囲湿疹だ!

カンジダ性湿疹


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